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ハッピーショコラ!!! ■三粒目■にしおりをはさみました!
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BL Land「2014 Valentine」Tour{増刊特集}
ハッピーショコラ!!! ■三粒目■
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***
「お。ええ感じで戻ってきたな。ええやん。これくらいやないとなぁ」
タカヤナギが嬉しそうに言い、くるりと椅子に乗ったまま振り返ってソウジの横へ寄せてきた。ソウジは顔のすぐ横にタカヤナギの肩が見えて苦笑する。
タカヤナギのパーソナルスペースは、人見知りなソウジのそれよりもずっと狭い。
それでも、その距離が悪くないな、と思うので、タカヤナギとの仕事は嫌いではない。
「タカやんセンパイ、近い、ちかいですって」
「ほら見ろ、あちこち2万くらいずつ乗せられたから、オイシイわーこの仕事」
ふふっと笑うので、「良かったすね」とソウジはにこにこして返した。
こういう抜け目のないところが、営業としてオトナだ、と思う。自分にはこの駆け引きができない、とも。
「しかしほんまここの店長危ないで。オマエのことめっちゃ見てた」
「ええーそうですか?僕は、クロハラちゃんの胸もとが気になって気になってもう」
「阿呆、あれが女子のあざとさや。オマエがぼんやりしとるあいだに言いたいことはきっちり言うて行きよったわ。わからんか?」
「はいはい、じゃ、来週月曜日にいちどイメージ擦り合わせでええですか?電話しときますねー」
ソウジはタカヤナギの心配をよそに、クロハラが電話に出るとええなぁ、などと考えつつ受話器を取った。
***
「はい。それでは月曜日に…。宜しくお願いしますね。えぇ。はい。こちらこそ。では、失礼します」
受話器を置き、にっこりスマイルで振り返るサガ。
「うわぁー。その笑顔気持ち悪いですぅ店長?。あ…もしかして、例の彼ですかぁ?」
サガは、パリパリと試作品のチョコを貪るクロハラに迫り、延々とソウジに対する賛美の声を上げ続けた。
「でぇ。その彼からの電話はどんな内容だったんですかぁ?」
サガの声を遮り、要件を聞き出すクロハラ。
「来週の月曜に、私に会いに来てくれるそうだよ」
「それは…サイトの件で来るって事でいいですぅ?」
「無粋な言い方をすればそうなるな」
「店長こわぃ?。目がヤバイですぅ。犯罪者一歩手前ぇ?」
「その減らない口数を減給という形で減らすぞ?」
サガは営業スマイルを顔に浮かべ、どこまで本気か分からない言葉を吐き出した。
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