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18歳以上ですか?
21にしおりをはさみました!
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21
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「俺はその優しい爺さん婆さんに頼まれたから。」
「‥何を?」
「永久をよろしくお願いしますって。だから俺が面倒みるよ」
「‥は?」
ぼーっとしていた頭が少しだけ覚醒したような気がして、とりあえず目元を覆ってた腕を上げて先生を見た。
「だから、葬儀の時に言われたんだ。永久をよろしくお願いしますって」
「‥それは担任だからだろ?」
「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない」
「いや意味分かんないから」
先生を見ていたら首が痛くなってきたから頭をまたベッドに沈め腕を被せて視界を遮る。
「なあ永久‥少し違う話しするけど聞いてくれる?」
「‥何?」
「うん。」
先生が立つ気配がした
それから服の擦れる音と足音
ベッドが沈む感覚と暖かさ
「‥何‥してんの」
「話し聞いてくれるんだろ?」
「話しは聞くけど‥これは何」
少し高くなった頭の位置。覆っていた腕を額にズラしてその人を見上げた。
「膝枕」
「馬鹿にしてんの?」
「はは。まあこのまま聞いてよ、目閉じててもいいから耳だけ貸して」
「‥貸したら返してね」
「分かった」
可笑しそうに笑いながら俺の頭を撫でるから‥何かどうでもよくなって、少しだけ身じろぎをしてから目を閉じた。
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