アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
45にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
45
-
「ん‥」
目を開けると目の前には稔さんの寝顔。
この寝顔を見る度に、いつも夢だと思って瞼を閉じていた。
「‥稔‥さん‥」
「‥ん゙ー?」
「‥」
寝ぼけてるのか何なのか‥これじゃあ寝言に返事してるのと変わらない。
もしかしたらこれも‥夢かもしれないし‥
そう思い瞼を閉じれば暗闇の中
ほら‥夢だ。
次に目を開けたらきっと‥
やっぱり一人で
稔さんが家に来て
さようならを言って
去っていく
きっとそんな1日なんだ。
「!?」
ぐいっと。
体が引き寄せられ暖かさに包まれ目を開ける。
「まだ寝てろ」
「‥稔‥さん?」
「うるさい。」
「‥」
目は閉じたまま眉間に皺を寄せて‥聞こえた声は寝起きのせいか掠れていた。
「大丈夫。」
「え?」
「ここに居るだろ‥だから安心して寝ろ」
「‥」
薄く開いた瞼は本当に重そうで、それでもちゃんと俺を見る‥その目はとても優しい。
「稔さん」
「‥」
「暖かい」
「‥」
深く息を吸って‥吐いて
俺をきゅっと抱き締め直す稔さんの肌に頬を寄せた。
暖かくて
暖かくて
久しぶりに感じた安心に体を預けて瞼を閉じた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
45 / 69