アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
1にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
1
-
玄関のチャイムが鳴る。
…こんな時間に誰だ?
「…奏?」
「れーおーくんっ!」
ドアスコープから覗くと、そこにいたのは恋人の奏。
「奏、お前…」
「怜央くんっ」
ドアを開けた瞬間、抱きつかれる。
「…おい、奏?」
「きちゃったぁ」
「お前、酒のんでる?」
「ちょっとねー」
…いや、結構のんでるだろ。
「お前…酔うまで酒飲むなって言ってんのに…」
「酔ってないよぉ…?」
「…てか、一回離れろ」
「やぁだ!」
酔った奏の行き着くところは、いっつも変わらない。
だから、心配なんだ。
「…はいはい、わーったから顔洗うぞ」
「あーいっ!」
鍵を閉め、手を引いて洗面所に連れていく。
「んーっ」
顔を拭く奏。
子供みたいだ。
「…奏、風呂は?」
「んー、怜央くんと一緒がいいぃ」
「ったく…風呂くらい一人で入れよ」
「……」
奏が俯く。
あー…これは、もしや。
「奏?」
「………怜央くん」
ほら、来た。
今日はいつもより早いな。
顔を上げた奏は、まっすぐ俺を見つめながら目を潤ませている。
「怜央くん、奏のこと嫌い?」
「…違うよ」
酔った奏は、子供みたいに、よく泣く。
こうなったらおさめる方法は二つ。
一つは、奏を眠らせること。
「…ほら、おいで奏」
「うぅー」
俺の胸に顔を埋める奏を、優しく抱き締める。
これで落ち着いてくれるなら、そのまま寝かせることができる。
優しく頭を撫でる。子供にそうするように。
「…怜央くん」
「…ん?」
「奏のこと、すき?」
「好きだよ」
「本当に?」
「…うん、好き」
嘘じゃない。
じゃなかったら、俺は絶対付き合ったりしない。
「…じゃあ、エッチしよ?」
二つ目。
セックスで奏を満足させること。
素面の奏は、こういうことに関してめちゃくちゃ恥ずかしがりだから、自分からしたいなんて絶対言わない。
どころか、キスすらしてこない。
そして、酔って身体を求めてくることが俺の不安要素なんだけど…
酔ったときにだけ誘ってくることが、実はちょっとだけ嬉しかったりする。
俺の腕の中で、頬を赤らめて上目遣いで誘ってくる奏に、俺のスイッチはオンになる。
─────
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
1 / 4