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どうして?8にしおりをはさみました!
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どうして?8
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「ここに来るのは、いつ以来だろう……。何十?いや……何百か」
アレクセイはそう昔を懐かしむようにボソリと言い放ってから、何にも見えなかった通路の奥にある扉らしきものをゆっくりと開けて。
さっきの場所とは打って変わったかのように、明るくて白いとしか言えない。
無機質な青白い人工灯に、規則正しく並べられた本棚。
そして、怪しげな髑髏の標本が乗せられた薬品棚に、見覚えるのある紫色の襟が付いた黒のロングコートが、ダークブラウンのコートハンガーに掛けられている。
診察室のように見える、不思議な寝室に入って行くので。
(──何だよこの部屋? この雰囲気に白いシーツのベットとか!? 完全に怪しい実験とかしてる部屋だ……)
そう俺はびくびくと怯えた小動物のように、心臓をどくどくと脈打ちさせながら。
相手に自分が怯えてる事を悟らせないように、強気な口調と態度で。
「おい!? ふざけんな!! ここ何処だよ!? あと……ここで何するつもりだよ?」
「何するつもりって……さっき僕、深い愛で殺したいって言ったよね?」
「なっ……あっ……まじかよ、それ。俺をここでモルモットみたいに乱暴するのか?」
「そんな事はしないさ、いや……君次第ではそうなっちゃうかも知れないけど。そうならないようには、頑張るよ。だって君が好きすぎて、愛おしすぎて……頭も心もぐちゃぐちゃで。良いことも悪いこともやりたくて、やりたくないんだ」
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