アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
*16にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
*16
-
〜翔也side〜
「んぅ…しょ、やさん…ねむい…」
ホテルの部屋に入ると、明希がそれだけ言った。
「うん、寝てていいよ。夕食の前にシャワーだけ浴びる?それとも今浴びる?」
「今…」
眠そうに目をこすりながら、明希はぎゅっと翔也の服を掴んだ。
「行っておいで。」
翔也は優しくそう言って明希の頭を撫でるが、明希は服を離さない。
「…いっしょ…だめ…?」
眠いからだろう、幼い子供のような話し方をする明希に、翔也は目を細めた。
「一緒に入る?」
明希はこくりと小さく頷く。
そんな明希の手を引き、浴室に連れて行く。
浴室は広く、明希がこんな状態でなければゆっくり浸かる方が明希も楽しいだろうと思うが、今は簡単にシャワーだけで済ませることにした。
夕食後また入ってもいいな、などと考えながら服を脱ぐ。
明希の手はゆっくりゆっくりと動き、なんとか服は脱げている。
「明希ちゃん、おいで。」
服を脱いだ明希にそう声をかければ、明希は翔也の人差し指をきゅっと控えめに握った。
翔也はそれに微笑み、そのまま浴室に入る。
眠そうな明希を座らせて、シャワーを少しぬるめのお湯に調節し、丁寧に体を洗ってやる。
「頭洗える?」
そう聞けば、明希はこくんと頷いて、自分で髪を洗い出した。
ゆっくりとその作業をする明希を横目で見ながら、自分は手早く洗い終える。
「お湯流すから目瞑って。」
明希は言われた通りに目を瞑る。
優しく洗い流し、もう一度体を洗って、浴室を出る。
手早く拭いて備え付けのバスローブを着せ、自分も同じようにする。
「しょうやさん…いっしょ…ねる…」
相変わらず話し方が幼い明希が、翔也のバスローブを握りながらそう言う。
「うん。ベット行こっか。」
ベットは琉たちの部屋と同じくクイーンサイズ。
貴也と奏の部屋以外はクイーンで取ったのだ。
明希はもう限界のようだったから、翔也は明希を抱き上げた。
「もう寝ていいよ。」
そう優しく声をかけてやれば、明希は目を閉じ、翔也に身を預けた。
「もう。本当可愛いんだから。」
翔也は呟き、ベットに明希を横たえる。
そして自分も隣に入って、優しく明希の頭を撫でた。
「んー…しょ…や…さん…」
寝言まで自分の名前とは。
今までも何度かあった気がするが、やはりそれは翔也にとっては嬉しいことで。
「好きだよ、明希ちゃん。」
額にそっとキスをして、飽きることもなく寝顔を眺めながら頭を撫でる。
それは翔也にとって、癒される時間だった。
作者的に明希ちゃんの幼い感じが書きたかっただけ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
208 / 832