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*174
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〜明希side〜
「翔也さん?」
家に連れて帰ってこられて、すぐに浴室に向かう翔也。
一言も話さない翔也に心配になり、声をかけるが、振り返ってはくれない。
脱衣所に入ると、翔也は無言で服を脱ぎ出す。
一緒にお風呂に入るのかと思い、恥ずかしくなるが、ぼーっと突っ立ってるわけにもいかないので、明希も服を脱ぐ。
ちらっと翔也の方を見ると、引き締まった広い背中が目に入る。
(わ…)
背中を見ることはなかなか無いので、ついじっと見つめてしまう。
惚けて眺めていると、翔也が振り返った。
「何見てるの?」
クスリと笑われ、カァ、と顔に熱が集まる。
「俺の背中面白い?」
「い、いえ…」
「じゃあ、どうしたの?」
ぐい、と距離を詰められ、目のやり場に困る。
翔也も自分もすでに全裸だ。視線をどこにやっても恥ずかしい。
翔也の顔を見るか、上半身か、俯いてしまえば自分か翔也の下半身が目に入ってしまう。
「明希。」
「っ…翔也さんの背中…普段、見ないから…筋肉ついてて…綺麗だなって…」
言ってしまった。
恥ずかしくてぎゅっと目を瞑る。
するとぽん、と頭を撫でられた。
「お風呂入ろっか。」
そう言われて手を引かれる。
浴槽に湯を張っている間に、体を洗われる。
「じ、自分でやります…」
「俺にさせて。」
「でも…」
「ね?」
恥ずかしいが、笑顔でそう言われれば頷くしかなかった。
全身丁寧に洗われて、頭がふわふわとしてくる。
お酒が入っているせいもあるのか、心地よさから完全に体から力が抜けて、翔也に全身を預けた。
「気持ちいい?」
「ん…」
コク、と頷く。
シャワーで体を流されて、本格的に眠くなってきた。
「おいで。」
先に湯船に入った翔也に手を伸ばされ、湯船に浸かると後ろから抱きしめられた。
「明希ちゃん。」
「はい?」
体を翔也に預け、お湯の心地よさに浸っていると名前を呼ばれた。
「俺、LINEのトーク見て、ちょっとヤキモチ妬いちゃった。」
「へ?誰に?」
「恋くんと千秋ちゃん。」
「な、なんで?」
「だって明希ちゃんがまず頼るのは、俺じゃなくてあの2人なんだもん。俺がガンかもって思った時も、恋くんたちにはすぐ話してたみたいだし。」
確かに、何かあると明希が声をかけるのは恋だ。
そして恋に声をかければ、千秋にも声をかけることになる。
必然的に明希がいつも頼るのは恋と千秋になっていた。
「俺はもっと明希ちゃんに頼られたいし、相談されたい。って俺小さいな。」
翔也は笑いながらそう言った。
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