アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
*194にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
*194
-
〜琉side〜
全員で家に到着し、琉が鍵を開けて中に入る。
そしてリビングの扉を開けた瞬間、5人全員が固まった。
なぜか、その場にいる6人全員の服装が、いつもとは違うのだ。
琉たちが帰ってきたことに気づかず、その姿のままじゃれ合っている様子を見ると、すでに理性が崩れそうになる。
が、このままにしておくわけにもいかない。
「…なにしてるんだ?」
琉がそう声をかけると、恋の肩がビクンと跳ねた。
「りゅ、琉さん…それに皆さんも…」
恋が顔を真っ赤にして、琉をチラッと見る。
「貴也くん!!どうしてくれるの!見られちゃったじゃん!!」
翔也の姿を見た明希は、貴也をポカポカと叩く。
「いや俺だって今びっくりしてますよ!!えっ、ちょっと待って、なんで奏さんいるの?!」
明希から視線を琉たちの方に移した貴也が、奏の姿を見つけて、明希の後ろに隠れた。
「みんな、薫くん起きちゃうから静かに…」
「千秋くんありがとう。でも薫、全然起きないから大丈夫だよ。」
マイペースな千秋と遥。そして。
「…俺はなんなの?」
なぜか巻き込まれている傑。
とにかく全員、格好が可愛らしい。
一体なにがどうなったらこうなるのか。
「ちょっと、誰か説明してもらっていいかな?」
翔也がそう言って、説明してくれたのは傑だった。
なんでも、貴也がBLについて話し出したのがきっかけで、BL漫画に出てきた、コスプレエッチの話になったらしい。
そこで出てきたのが、恋のうさ耳や明希のネコ耳、それから千秋のクマフードだ。
そして貴也が持ち込んだらしいその他の小道具も使って、彼らは今の姿になったらしい。
恋は、家にあったうさ耳に、白いフワフワしたワンピースのような服を着ていて、手首のところに白いファーが付いている。
明希は、家に取りに行ったというネコ耳、それからピンク色の、これまたフワフワのワンピース。このワンピース、首元に鈴が付いているらしく、時たまチリン、と音がなる。
千秋は、茶色いモコモコのパーカーに、明希と似たようなネコ耳をつけ、やはり首元には鈴。
遥は千秋のクマフードを借りたようで、それだけだが、零には十分刺激が強かったようだ。
それから貴也は、どこで仕入れたのか、イヌ耳と茶色いパーカー。このパーカーは大きいらしく、ショートパンツを履いているようだがそれが見えなくなっている。
そして巻き込まれた傑。
フリフリのワンピースが投げ捨てられているあたり、これは全力で拒んだのだろうが、髪はカチューシャでまとめられていた。
はっきり言って、これは予想外だ。
まさかコスプレをしているとは、誰も思っていなかった。
琉たちは円形に向き合うと、コソコソと話を始めた。
「…どうしよう、さすがに俺もこれは予定外。今すぐ明希ちゃん連れて帰りたくなったんだけど。」
「同じくです。遥があのような格好をしているのは初めてで…」
「俺にとってはあれって拷問なんですけど。」
「奏くん、今日だけは触りあいっこまで許してあげる。」
「翔也さんマジあざっす。」
「千秋が、ネコ耳とは…正直俺も限界だ。」
「恋のあの手のファーなんなの?マジで可愛いんだけど。」
それぞれの胸の内を吐露したところで、全員顔を見合わせる。
「「はぁ…」」
そして盛大なため息が揃った。
「でもまあ、こんな彼らの絡みが見れると思えば。」
「そうですね、元々可愛らしい遥たちを見ることが目的でしたし。」
「俺、理性には自信があるんで…兄さんと違って。」
「こういう機会はなかなかないしな。」
「俺だって耐えるときは耐えるっつの。」
全員、考えが一致した。
とにかく今は、耐えに耐えて、夜まで我慢する。
そしてすぐに、琉たちはこの決定を後悔することになる。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
397 / 832