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18歳以上ですか?
見覚えのある顔にしおりをはさみました!
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見覚えのある顔
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「あの、さっきはありがとうございました。」
車の対応に必死でこの男性に何も言っていないことに気づき、命の恩人に感謝の言葉をかけた。
この時初めて彼の顔を見たんだ。
「え...ぁ...」
口から空気が漏れる。漏らさずにはいられない。眼球が乾くほど目を開き、目の前の彼にまさに釘付けになったのだ。
ひどく美麗で、できすぎたソレに言葉を失い、懐かしいある人物が思い浮かんだ。
梶原 梓月ーーー。
幼少のあの子となぜか重ねていた。少なくとも目の前の彼は綺麗な顔をしているが、とても女の子じみた風貌をしているようには思えない。
俺の身長を優に超す、おそらく180以上はあるだろう背丈に、服の上からだが程よい肉体も見て取れた。
何から何まで大違いだ。重ねるところなんて...。
自分に言い聞かせた。梓月はこの街にはいない。バカなこと考えんじゃねえ。
それでも彼を捉える慧眼はとどまるところを知らなかった。
「!...君...!」
俺が目をかっ開いていると目の前の彼が突然食い入るように俺を見つめ返した。
彼の瞳が眼に映るーー。
澄んだ、ダークブラウンの瞳。
あぁ、彼はーーーー。
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