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ターザン≠救世主にしおりをはさみました!
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ターザン≠救世主
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土や葉っぱなどでそれはそれは薄汚れた
ターザンが帰ってきた。
今の俺には救世主に見える
神々しいよ熊君、クマじゃなくてゴリラだったんだね君は。
「あ!?なんだ、いっぱいいるな!?お前ら誰だ?!榎本の友達か!?」
相変わらず声のボリュームは1人大声大会だね
「すっ、すげー…このターザン人語ペラペラじゃん」
「ゴリラが喋ったあ〜ウケる〜〜」
ヨシザキ君と部屋男は感動しきりだ
「俺、熊辰馬!!お前ら、名前は!?」
「やたら声の大きいゴリラじゃな…」
「ゴリラの威嚇のようなものだろう、ぺぺ。危ないからこっちに来い食われるぞ」
ターザン登場の衝撃でいつの間にやら解放されてた俺の体はまた会長の腕に捕らわれていた。
っていうかもしかしてこの場にいる
俺以外全員熊くんの事ガチゴリラだと思ってるの?
制服着た野生のゴリラだとでも?
お前らは頭がチンパンジーかなんかなの?
比喩だよね?ゴリラは比喩だよね?
ゴリラのようなって事だよね?
本気でゴリラに見えてるなら知能指数が心配だしこんな学校に入ってしまったオレの将来もとっても心配になってきた
「なんだよ!!なんで誰も名前教えてくんねえんだよ!!」
ほら無視するから熊くん怒ってるよ
「なんだよお前ら…もういいよ!!!榎本!!!行こうぜ!」
誰も会話してくれないと諦めたらしい熊くんが
屈託のない笑顔で俺を見た
「校舎までの道、見つけたんだ!!俺についてきたら間違いないぜ!!!!こっちだ!」
わざわざたどり着いた校舎から
俺のために戻って来てくれたなんて…
野性味溢れる1人大声大会は実はいい子なのだろうか…
人の話聞かないけど
じんわり心が温かくなるような気がした
だが、熊くんについて行こうとして足が止まる
なぜか?
ターザンが木に登りだしたのだ
木に、登り、だした。
オレは思った。
けっ、獣道…ッ!!圧倒的獣道…ッ
「おい待て。どこへ行くんだぺぺ」
「危ないぞ、木なんぞに登るな。下僕が勝手に怪我をするな」
「木の上ありの鬼ごっこにするう?」
あのちょっと、生徒会三馬鹿黙ってくれませんか
俺はこの戦いの中、遠くでチャイムがなってることに気づいてなかった。
次の授業が始まるまでにクラスに戻らないと特待生としてヤバいということにも、気づいてなかった。
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