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俺は鹿にしおりをはさみました!
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俺は鹿
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「はい、ストップ」
この場にいる誰でもない声が響く
「なんなんこの状況頭痛なってきたわ…ヨシザキィ説明せえ」
ヒーロー参上と言わんばかりに両手をポケットに
突っ込んで仁王立ちして現れたのは
何様俺様狐様…
「だぁれが狐や…て、榎本ォ…またお前かい」
「風紀委員長様!!本日も大変うるわしゅうておそろしゅうて」
「最後本音出てるやんけ」
「…伊井塚か」
え、なに?
なんか空気ピリついてない…?
まさか、とは思うけど
ベタ中のベタ古典も古典で
生徒会と風紀って仲悪いの…?
風紀委員長の登場で会長の気がそれた
瞬間に掴まれていた腕を振り解いて距離を取る
どういう空気なのコレ
いや、関わりたくないけども
「一般生徒巻き込んでサボりの助長されては敵わんのですわあ、会長サン」
柄の悪さがすごいな
いつかテレビで見た取り立て屋みたいな迫力だなオイ
風紀委員長が言葉を発するたび
場がピリつく
会長の眉間にもシワがぎゅんぎゅんだ
めっちゃ嫌じゃん
「榎本、行くで。授業遅れたらあかんやろ。義崎あとで報告書出しといてや」
「はい!!」
「ちょっとぉ〜ソレ、置いてってよ」
委員長の後をついていこうとして
部屋男に腕を掴まれた
もう俺の腕掴まれすぎ!!
腕だけお祓い行くしかない
塩もんどこ塩
つかオイ
ソレって俺かい、俺かい!!!
って、痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!
ソーセージみたいになる!!
俺の腕がソーセージみたいになっちゃう
相変わらず馬鹿力だなこいつ!
「北斗、離せ。痛がってる」
「おぁーっと、ごめぇん。いたかったあ?」
離された腕に血が通ってるのを感じる
あと少しでソーセージになって出荷されるところだった
「でも、まだ遊んでる途中だからあ」
「遊びっつー名の狩りな」
俺は鹿…うぅん、やめよう動物虐待
「遊びは終わりだ北斗。生徒会室に戻るぞ」
「…そうじゃな。今日はこれくらいにしての」
生徒会と風紀は互いに背を向けて
反対の方向へ歩き出した
なにこれ何を見せられてるのよ
映画かなんか?
素でやってんの?こいつら
ザッザッザッじゃないよ本当に
で俺はどうしたらいいんだよ
「榎本来い、置いてくぞ」
困ってたらヨシザキ君が小さく呼んでくれた
基本いい奴なんだよなあ…
ちょっとうるさくてめんどくさくてあり得ない人崇拝してるけど。
「榎本テメェ全部声に出てんだよ!!!!」
「ヨシザキうっさいわボケェ!」
「キャン…」
ショートコントか。
しばらく歩くと委員長が
首だけ回して振り向いた
コッッワ…!
フクロウかお前は!
「アーサーヒークン…放課後チョォットお話しよか?」
「またかよ」
「悪態吐くな素行不良で指導かけたろかい」
「イヤン、冗談ですわよンモウ!何?なんの話?愛の告白?」
「時速100キロのデコピンかましたろかい」
どんなデコピンだよ
指の勢いが時速100キロでんのかよ
頭破裂して死ぬわ
殺人デコピンマシーン伊井塚って呼ぶぞ
「冗談抜きでお前これお茶しよう言うてんのとちゃうで。正式な呼び出しやからな。」
「もし、行かなかったら…?」
「今学期のお前の単位潰す」
「行きます。お伺いします。喜んで。」
脅迫じゃねーか
パワハラこえてるわ
パワーハラスメント超(スーパー)じゃねーか
「ほな、ヨシザキこいつ校舎まで送ったれ」
「了解しました!!オラ行くぞキビキビ歩け!!」
「校舎まで犬の散歩じゃ」
「誰が犬だ!!!!」
しかしキャンキャン君のおかげで
次の授業は間に合ったから感謝として木の棒をあげた。
その棒で殴られた。
キヨ君はまだ寝ていた。
この幼なじみ、幼なじみ甲斐なくてムカつく!
てか、なんか、なーんか
忘れてる気がする…。
なんだろ、数学の提出物…?
だめだ、思い出せん。
「みんなどこ行ったんだ!!!???」
森の中に叫び声がこだました
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