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4にしおりをはさみました!
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4
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そう、出ようとした。
踵を返してドアに手をかけたその時、トンと背中に何かがぶつかった。
それは暖かくて、首筋に当たるサラッとした感触。
ぶつかったものはシュウさんだと、3秒遅れくらいで気が付いた。
「シン、お願いがあるの...」
震える声で、シュウさんが言う。
あぁ、これは別れ話かもしれない。やはり俺と恋人なんて嫌だったんだろう。
グッと手を握って覚悟を決めた。
「俺と......キスして欲しい」
「.......はい?」
それは想像していた話しとかけ離れすぎていて、思わず間の抜けた返事になってしまった。
キス?誰と誰が?俺とシュウさんが?
そんなのしたいにきまってる。
俺が固まっていると、シュウさんは悲しそうに目を伏せた。
「やっぱり、ダメだよね。ごめんね、おかしな事言って。わ、忘れて」
いじらしくて可愛い。
俺が断る理由はありません。だけど、1つだけ聞きたい事があった。
「なぜ、キスなんですか?」
「....あ、あのね。少女漫画で恋人になった2人がキスしててね、思わずシンとキスするの想像しちゃって.....。
恥ずかしくて逃げてたけど、シンが何かあったら言ってって言ってくれたから思わず、言っちゃったんだ、ごめん....」
赤面しながら、辿々しく語るシュウさんは可愛いすぎました。
そしてこの頃俺を避けてたのは、恥ずかしかったからなんですね。
そして俺とのキスを想像してくれてたんですね。
もうここからは止まらなかった。
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