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chapter Ⅳにしおりをはさみました!
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chapter Ⅳ
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side 黎
ずっと、視線を感じる。
ダンスタイムとかで、パートナーの
申し込みが殺到している雪に、
ではなく俺に、だ。
勿論正体は分かってる。アキだ。
関係がバレると面倒そうなので
人目があるところでは近づくなと
言っておいた。
そのせいか、近づいてはこないものの
視線がずっとまとわりついてくる。
そろそろウザい。
ヴーッヴーッ
場所を変えようかと立ち上がった時、
スマホが震えた。
念のため会場を出てから対応すると、
親父からだった。
『はい』
「俺だ。今時間あるか?」
『ああ』
「一つ仕事を頼みたい。
資料は送っておいた」
『分かった』
「じゃあな」
わざわざ親父自らかけてきたのだ、
それなりの内容だろう。
寮に戻ってメールを確認したい。
けど一応雪にも言っておかないと
後々面倒くさそうだなぁ...
仕方なく会場に戻ると、目敏く
俺を見つけた仔犬か寄ってきた。
「あっ、やっと見つけたー!
どこ行ってたの?探したよ?」
『何で』
「これからメインだからね!」
何が楽しいのか上機嫌な仔犬。
メイン...?というかまだあるのか。
さっさと帰りたい....
「はい、これ」
差し出されたのは、銀色のカード。
ひっくり返すとテープが貼ってある。
剥がさないと中身が見えない。
「これから始まるのはね、
王様ゲームだよっ!」
『何、それ』
「えっ、知らないの?」
明らかに面倒くさそうだ。
帰りたい。
「王様ゲームはね、一人王様を決めて
他の人は自分の番号を持つの。
で、王様は番号を指定して、命令を
下す。命令は、絶対なんだよ」
服従ゲームか。
つまりこのカードは番号が
記されてる訳だ。
『何でこれを?』
「だって僕、風紀だから」
風紀...生徒会の次に勢力を誇る
学園の中でもトップクラスの武闘派
揃いの精鋭集団。
成る程、この見た目で襲われないのは
そうゆうことか。
「それでね、王様は生徒会の中から
選ばれるの。
だから結構命令エグいんだよねー」
生徒会、か。随分不公平だな。
絶対参加の理由はこれだろう。
仕事もあるし、さっさと帰りたいのに。
『それ、一つ』
「こちらでよろしいですか?」
『ああ』
たまたま通りかかったボーイから
グラスを受け取り、仔犬から離れて
再び壁際の椅子に腰を下ろした。
≪さぁー始まりました!本日の
メインイベント、王様ゲーム!≫
スピーカーをとうして聞こえてきた
声の主は、確か放送委員長のなんとかだ。
アキに貰った要注意リストに載っていた。
≪ではでは皆さん、お手元のカード、
めくっちゃって下さい!≫
趣味は情報集め、盗撮、らしい。
どうでもいいけど、
さっさと終わらないかな....
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