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chapter Ⅳにしおりをはさみました!
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chapter Ⅳ
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side 黎
ペリッと一斉にテープを剥がし出す中、
生徒会はこれからカードを引くらしい。
俺のは39と書かれていた。
≪ジャジャン!最初の王様は~?
おお、さっそく副会長様だ!≫
≪初めの王様になりました、副会長の
秋山 秀(あきやま しゅう)です。
そうですね...命令は、15番の方と1番の方
この場で好きな人の名前を大声で、
お願いします≫
ニッコリと、笑みを浮かべた副会長。
大声で、を強調する感じからして
やっぱり似非だと確信する。
...会長と同じsilver skyの副総長。
雪と同じ猫被りの腹黒。
≪命令が下りましたよ~15番と1番の人は
カードを上げてくださーい!≫
天井のライトが場所を求めて
動き出した。
それはすぐにステージ近くと
その右斜め後で止まった。
観客が息を飲んで見守るなか、
大声で二人の名前が叫ばれた。
歓声と悲鳴が入り交じる。
「いたいた、探したよ?」
『冬李』
「ね、何番?」
『39』
「オレは23」
参加者の殆どが生徒会登場後に
ステージ付近に集結した為、
最も離れたここには、俺と雪ぐらいしか
いない。
『仕事が入った』
「親父から?」
『そ』
「じゃあ早めに戻りたいね。でもここ、
このゲームが終わるまで出れないみたい」
『らしいね』
さっき確認した。
否が応でもここから出したくないようで
オートロック式のここはしっかり施錠
されていた。
≪さてさてお次は~?おっ、
きましたきました書記様だー!≫
段々と盛り上がっていく会場。
何が、楽しいんだろうか?
≪どーも、書記の砂季 薫(さき かおる)
です。子猫チャン大歓迎だよ?ま、
そうだな~ここでディープいっちゃう?
あ、番号は28ね≫
≪だそうです!カードを....≫
このゲームは、生徒会崇拝者にとっては
大変嬉しい時間だろう。
でも少なからず、俺達のように
興味の欠片もない人間は存在する。
このゲームは、生徒会の暇潰しと
生贄選出のために行われる。
生贄にされた人間は、放送委員長の
糧として、活かされる。
「このまま、終わればいいけど」
雪の言葉に省略された
何事もなければ、の一言。
本当に、何事もなければいいけど。
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