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chapter Ⅴにしおりをはさみました!
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chapter Ⅴ
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今、俺の前で言い訳しまくってるこの子、
名前は七瀬 彩葉(ななせ いろは)だっけ?
誰にでも体差し出すって有名で
俺にも何度か迫ってきてたけど...
「君達今すぐ、れ....
悠の上から退いてくれる?」
気に入らない。黎の、上に乗るなんて。
俺だって滅多に乗せてもらえないのに!
「何だよコイツ?」
「ヒーロー気どりかぁ?」
「ちょっと遅かったけどなぁ....」
ゲラゲラと下品な笑い声。
というか黎の裸を見るなんて
千年早い!
『耳障りだしさっさと退いて』
ため息混じりに吐き出された黎の言葉に
侮蔑がこもっているのが分かり、
ゾクリと肌が粟立った。
あぁ、そのまま俺を見てほしい。
嬲って踏みつけてほしい。
そんな欲望が脳内を占めた。
でもすぐにやるべきことを思いだし
黎の側にいる男達を蹴り飛ばすと
慌てて逃げていった。
起き上がった黎の肩に俺の上着を掛けて
空気の読めない馬鹿な子に向き直る。
「翔様、何故ですかっ?」
信じられない、とでも言いたげな
表情で俺に食って掛かってきた。
「君、どっか行ってくれない?」
「僕は、」
理解能力が欠如してるのか、
尚も食い下がろうとする。
「消えろって言ってんだよ」
「ーーっ!」
だからもう一度言い直す。
口調が荒くなったのは仕方ないよね。
一気に青ざめたその子と後ろに
控える隊員の子達にも微笑む。
「今すぐ消えないと俺、なにするか
わかんないよ?」
「っ、行くよっ」
バタバタと慌ただしく出ていった
のを確認してしっかり鍵を掛ける。
え?念のためだよ念のため。
『何でいるの』
「探してたからだよ。
襲われたのに平然としてることに
驚きなんだけど」
『そう?』
何故?と言いたげな顔で首を傾げた
黎の危機感の無さに項垂れる。
もう少し俺が遅かったらと考えると....
「何で抵抗しなかったの」
『一般人だから』
「あー、うん」
帰ってきた答は端的で、確かにそれは
充分な理由だけど、多少の過剰防衛ぐらい
揉み消せる地位にいるくせに、とも思う。
気だるげに、というより眠たげに
壁に背を預ける姿。
本当に何をされそうだったのか
分かっているのか。
「怪我は?」
『ない』
「ここ、赤くなってる」
『痛くない』
押さえつけられていたせいか
手首が赤くなっていた。
沸々と沸き上がる怒り。
黎の体に傷をつけるなんて良い度胸だね。
ドンドンドンドンッ
「来たね」
『煩い』
ようやく使えない側近が現れた。
俺はやることが出来たから
今だけは側近に任せよう。
君に近付く危険は全て取り除かないとね。
ふふ、どんな風に壊そうか?
俺だけに依存させれてから突き放す?
ぐちゃぐちゃにして公開処刑もいいね。
アァ、凄く楽シミダナ
side 翔 END
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