アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
88にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
88
-
こんの、くっそ野郎…。
「お前、後で覚えとけよ…ちんこ、もぎ取る…」
「ごめん!ちんこもぎ取るのは止めて…!だって、今までずっとセックスする時って発情期の時だけだし、それってただ俺の理性が飛んでて、ぶっちゃけただの発情期中の為の性欲処理係って感じだったし…」
「そ、そんなこと思ってない!お、俺がちゃんと…もっと早く気持ちを伝えなかったのが悪かった!なんか、運命の番だって実感なくて、でも、好きだっていう気持ちはちゃんとあって…もし、気持ち伝えたら番になって。でもそれが本当に幸せなのかわからなかった。」
勢いでも言ってしまったため、自分でも何を言っているのか分からない。
泣きそうになって下を向く。
そんな綾人の頬をおっきくて暖かい手がそっと撫でてくれる。
「幸せの感じ方なんて人それぞれなんじゃない?俺は今こうやって綾人と一緒にいることが、繋がってることが幸せ。ただ心の底から笑えることが幸せだって思う人もいれば、逆に泣けることが幸せだって思う人もいる。綾人は…こうやって、抱きしめられていい子、いい子って頭撫でられるのが好きなんじゃない?」
綾人の体がビクッと震える。
頭に手が触れるということは、綾人の中では頭を打たれるということだから。今まで誰かに抱きしめられて頭を撫でられたことなんて一度もなかった。
いつも親の視線はαの弟、涼に向けられる。
いくらいい順位、点数、偏差値を取ろうと、親だけではなく、祖父や祖母の視界にすら綾人ははいらなかった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
89 / 91