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アッパァにしおりをはさみました!
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アッパァ
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(アッパァ △微回想5日目 語り手はナビ サファリパークの中)
赤目象のリリーが赤目虎のために鼻に川の水を吸い込んで帰った時には白い光の束から別れた白い光の輪が赤目虎の体を包むように降りていた。
「アゴォー アゴォー アゴォー」
と今まで死んだように冷たくなり動かなかった赤目虎が横になったまま頭だけ少し動かし周囲全体の空気が震える位に大きな声で3回鳴いたあと心臓の鼓動が途絶えたのが赤目虎に抱きつき温めていた修少年の体にも直接伝わった。
「レッドさん逝かないでよ」
「ごめん僕のせいだ」
「痛かっただろう」
「辛かったよね」
「アッハァ アッハァ アッハァー」
と、修(おさむ)少年が頭の中で必死に赤目虎に語りかけたがもう返事がなかった時、小象のホープが小さな鼻を下から上に3回振りあげ赤目虎の最後の鳴き声に共鳴するように3回鳴いた。
間に合わなかった最後の水を赤目象が赤目虎の口から少しはみ出た赤い舌に鼻から出し少しずつ流し落としていた。
修少年に頼まれ少年Cは抱きしめていた赤目虎の体から離れ、まだ抱きついて離れないで泣いている修少年の様子を呆然としながら観ていたが、手にしていた虎の血の付いたナイフは地面にすべり落ちなかった。
「坊やもう諦めろ、レッドは俺が今まで見た事のない強く輝く白い光の輪の一つになるために最後に大きな力を輪から与えられ体から抜け出し、魂の粒が輪に飛び込むのが見えたが坊やには見えなかったか?」
「・・・・・・・・」
「坊や何時まで泣いているレッドの死を無駄にするな、体が硬直する前にそこに落ちているナイフでレッドの毛皮を剥ぎ取れ」
「えっ、そんな残酷な事出来ないよ」
そう修少年が赤目象のリリーに言った直後、周囲全体が白い光に包まれ修少年も眩しく我慢しきれず目を閉じた時に赤目虎の声が頭の中に響きだした。
「虎坊、目を閉じたまま良く聞け、お前が俺の毛皮を時が来た時に身につけてくれたら動物霊と俺を迎えに来てくれた高級霊がお互い生き残るための力をお前に差し伸べる事が出来るそうだから遠慮せずに痛くも何ともないから剥ぎ取れ」
「虎坊俺と一緒に居たくないのか?」
「俺の死を無駄にする気か?」
「レッドさん何処にいるの?」
「虎坊と一緒に眺めていた満天の星空の中に行くから安心しろ、もう逝かないと駄目だから行くが、お前と逢えてよかった何時かまた逢おう」
「レッドさんごめんね!」
修少年は頭の中ではっきりとやりとり出来た事が現実の世界の事のように思えた時に毛皮にする事が赤目虎レッドの遺言だからと赤目象のリリーに再度言われ
「リリーさん毛皮にしても柳瀬に取り上げられると思う、それにそんなぁ残酷な事やっぱりしたくない」
「坊やだけのためではなく俺達象のためにもそうすべきだと子象のホープも言っている毛皮にする為の、のめし作業は俺達象が手伝う、柳瀬に見られないようにその時が来るまで夜だけ毛布代わりにし昼間は隠しておけばいい」
「えっ、僕だけのためではないの?」
「坊や、そうホープが言っている」
それを聞いて覚悟を決めた修(おさむ)少年は地面に落ちていたナイフを拾い涙を流しながら赤目虎の体を仰向けにした後に躊躇していたら子象のホープが
「アッパァ アッパァ アッパァー」
と先ほどとは少し違った鳴き方をしたら大人の象達が修少年の周りの大木に体当たりしたり草むらの中で暴れ出したり踊り台に向かい走り出し壊してしまった。
「坊や、ホープが木の上や草むらの中や踊り台の周りの監視カメラは全部壊した、毛皮の作り方は俺を介して坊やの頭の中に伝えると輪が言っているから安心しろ」
「リリーさん誰が言っているの?」
「白い光の束だよ」
それを聞いた修少年は一度もやった事がないのに慣れた手つきで赤目虎の手足からナイフで皮を剥がしだした。
皮をすべて剥いだ後、生前に赤目虎のレッドに言われた通り白い光の輪に迎えに来て貰えなかったカラスや禿たかに既に無惨にされ顔だけ食われずに体の側に残された少年Aの元に少年Cと共に修少年がたどり着いた時に少年Cが驚いた顔で言いだした
「こいつだ」
「目玉が無くてもホクロで判る」
「一体どうしたぁの知っている子?」
「修君お互い全裸だから言うけれどこいつに学校で僕は虐められていた、こいつに服を脱がされ射精を強要され仕方なく勃起させ射精しようとした時に、勃起が生意気だと言われ足で思い切りおちんちんを蹴飛ばされた」
「見ろよ、その時に陰茎折症させられ救急車で病院に運ばれ緊急手術で何とか勃起は出来るようになったけれど僕のおちんちんは左に大きく曲がっているだろう?」
「ふん、良い様だよ、こいつその時僕が学校の中で自らオナニしようとした時に自分で転んで陰茎折症した事にしないと明日から地獄の日々が待っていると言われ仕方なく先生に何を聞かれてもこいつの名前は出さなかった」
「それからは僕、学校で下級生にまで毎日笑い者にされ先生にまで曲ったおちんちんでは貴族院に行くにしても不利かも知れないから芸でも覚えろと言われた」
「役に立つのか見せて見ろとクラスメートの前で先生に言われ何度も学校の屋上から飛び降りようとしたけれど勇気が無くて出来なかった」
「こいつのグループに虐められていたのは僕だけじゃなく退院してからも僕は曲ったおちんちんを放課後学校の校舎や夜は寮で見世物にされ虐められていた」
「でも、修君に踊り台の上で飛ばすのを競わされ絶対に負けると思っていたのに勝てたから自信がついたよ」
そう言い終わった少年Cは横目で修少年のおちんちんを見て初めて少しだけ微笑んでから座り込んで俯いてしまった時に子象のホープが少年Cの頭を鼻で何回か撫でるように触っていた。
あの時飛ばすのに負けた修少年は負けて良かったと心の中で思ったが、負けた事を不安に思い始めたがそれより目の前に座り込んで心が傷ついている少年Cに話し掛けた。
「そんなぁ事があったんだぁ」
「でも、この子は殺され顔以外はほとんど骨だけだから許してあげられないかぁなぁ?」
「許す事が出来なくても僕に肉片だけにされた虎のレッドさんが遺言で一緒に埋めてくれと僕はいわれているだぁ」
「嫌だ、虎はお腹が空いていて僕を食べようとしたとしても許せるけれどこいつだけは許せない、修君は動物たちの言葉が判るの?」
「うんそうだよ、一部だけれどね。判った、手伝って貰わなくても良いから危ないから僕から離れないで見ていてくれる?」
「うん」
修少年はその後日当たりの良さそうな斜面を探し木の棒や少年Cからナイフを借り土に穴を掘り少年Aのほとんど骨になった異臭のする体と一緒に土の中に肉片と骨と化したレッドも心の中で何度も詫びながら埋めた。
埋めた上に形の良い大きな石を探しそれを置き赤目象や子象のホープと共に30m程歩いてから、もう一度、修少年が立ち止まり振り向いたら雌虎が3匹の子虎と共に御墓の前に座っていた。
修少年は自分の貰ったナイフで赤目虎が殺され、そのナイフで毛皮まで自ら剥ぎ取った罪悪感から項垂れそのまま前に歩きだした。
その後に剥がした毛皮を綺麗な川で洗ってそこに流されないように浸した時にはもう、周囲が薄暗くなりかけていた。
「坊やもう用心棒のレッドが居ない」
「鼾が煩くても俺から離れるな」
「リリーさんこの子もお願いします」
赤目虎を刺した少年は無言で行くあてもなく今日はずっと修少年から離れずにお墓を掘る作業など口では手伝わないと言ったが結局は手伝った後も修少年についていた。
「あぁ川岸の虎からは守ってやる」
「だが、兵士からは守れない・・」
そう赤目象のリリーは修少年の頭の中に話し掛けたが、少年Cにはまったく聞こえていなく修少年から返してもらったナイフだけが唯一の身を守るための武器に思え手に握りしめていた。
その時にヘリの音が聞こえて来たが1機ではなく3機も飛来し内2機が近くのヘリポートに着地したようだった。
しばらくしたらヘリから降りたと思える武装した兵士8人に修少年も少年Cも取り囲まれ着地したはずのヘリが再度上空に現れ一方的に象の群れ対し象用の麻酔弾をヘリから機関銃のように撃ちだし驚いた象達が逃げ出した。
ところが、赤目象のリリーと子象のホープだけは修少年達を守るように逃げ出した象とは違い修少年達を守ろうと逆に近づいた時にヘリから無数の象用の麻酔弾をまともに体に食らってしまい子象のホープが、
「アッガァ アッガァ アッガァー」
と鼻を上げ下げしながら吠えたがすぐに体がフラフラよろめきだし、赤目象のリリーの所までヨロヨロと歩いたあとに体を赤目象に当てながら地面にくずれ落ちた。
それに気がついた逃げた象達が方向転換して土煙をあげながら赤目象の所に戻りだした所へ上空のヘリから再度機関銃のように象用麻酔弾が撃たれ複数の象が群れの中で倒れ出した。
「坊や やっぱり駄目だ」
「坊や・・逃げろ・・」
「リリーさん・・・・」
修少年がそう赤目象に頭の中で語りかけた時赤目象も倒れた子象のホープを守るように大きな長い鼻をホープの体に掛け横に倒れていた。
唖然と立ち尽くす修少年と少年Cは8人の兵士に武器を向けられ円陣に囲まれていた。
「おい修、お前だろう」
「象達に監視カメラ壊させたのは?」
「違う・・・・・」
「今度やったら許さないそうだ、修は価値があるから今回だけ許すと柳瀬様が言われているから感謝しろ、ただし後から人工知能ロボットがお前の監視役兼ダンス教師としてくるから大人しくAIロボットの指示に従え」
「おい、おちんちんの曲った出来そこないの140号、お前せっかく学校のダンスクラブに入っていたのに能力が生かせなくチャンスまで逃し残念だぁろうが柳瀬様が心底お怒りだ」
「痛い目に遭いたくなければ大人しくナイフを手放し後ろ手に手を組め」
そう少年Cが兵士に言われた時、少年Cは手にしていたナイフを両手で握りしめ話し掛けた兵士めがけて突進しだしたが複数の兵士から機関銃のように人用麻酔弾を命中させられ話していた兵士の目の前でドサリと音をたて倒れたがまだ意識があった。
話しけていた兵士が倒れた少年を仰向けになるように足でお腹の辺りを蹴り少年Cの右肩の辺りに座り込んで少年Cの髪の毛を右手で掴み顔をあげさせてから
「お前は虎を殺した罪で柳瀬様が帰られたら八つ裂きの刑にされるそうだ、四つ裂きより一段も二段も地獄を味わえるはずだ」
「それまでの間、俺達が毎日死なない程度に可愛がって良いと柳瀬様が言われているから連れて帰る」
そう言った兵士が少年Cの髪の毛を右手で掴んだまま今度は左手をポケットの中に入れ取り出した金属色に光るバルーン付の長いステックを少年Cの目の前にちらつかせ見せつけた後に少し移動し曲ったおちんちんを右手で掴んで
「お前のこの曲った、おちんちんに上手く入るか心配だがヘリの中で失禁でもされたら迷惑だから失禁出来ないように今からこれを差し込んでやる、中でバルーンが自動で開いて2度と取り出せなくなるタイプの物だ」
そう言われた少年Cのオチンチンの先から故意が無意識か判らないがおしっこが漏れだし始めていたが、それを見た兵士に平手で顔を数回往復で叩かれた後すぐに意識が途切れたようだ。
作業を終え少年Cの手足を、物を運ぶように4人の兵士が持ちヘリから降りて来た籠に入れようとしたのを見た修少年が兵士に向け叫びだした
「赤目虎を殺したのは僕だ」
「そ の 子 ではない!!」
「修、お前も八つ裂きの刑にされたいのか?まぁ一度お前もこの坊やが八つ裂きにされるのを見てから、それでも平気なら柳瀬様にそう申し上げろ」
「これ以上騒いだらお前にも麻酔弾を撃ち込んで大事な所に焼印を押してやる」
修少年は4人の兵士から麻酔銃の銃口を向けられ結局その場に膝立ちで座り込んで両手を握り拳にしながら唇を噛みしめ兵士達を睨む事しかできなかった。
その姿を草陰に隠れ今にも跳躍し修少年の前に飛び出そうとしていた子連れの雌虎が居たが兵士達も修少年もそれに気付いていなかった。
さらに上空を飛ぶヘリ3機の遥か彼方の宇宙圏に報道を目的とする宇宙バスに搭載された複数の宇宙望遠レンズがこの様子を実況中継しているのも地上の誰もが知らなかった。
あとがき
虎や象の鳴き声をネットで検索して聞いてみましたが、人により聞こえ方が違うと思いますので違和感をもたれましたら寛容なお気持ちで許してくださいね。男性の方、もしおられましたら陰茎折症は時々あるそうで正常位が無難らしいですよ。本編の収容所の少年の読点修正やスマホ対応に追われ長い間更新できずにすみません。作者。
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