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18歳以上ですか?
105にしおりをはさみました!
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俺たちは近くの公園にやってきた。
「はっきりさせておきたいが俺は要のことは本気だ。手放すつもりもない。お前がバラしたければ言えばいいさ。要は気にするだろうが俺が守る。俺はプライベートのことで仕事の場所を無くすような、そんな手抜きした仕事のやり方はしてないよ。俺はちゃんと仕事だけで認めてもらっている自負がある。」
「なんだその言い方。含みがあるな。専務との関係のことを言いたいのか。はっ、くだらねぇな。」
徐々にお互いがイライラしてきているのが分かる。
「確かにお前は仕事もできるやつだよ。でも専務の後ろ盾もある。事実だろ、認めろよ。お前、入社当時もそれを鼻にかけてたろ。仕事以外は本当しょうもないやつだな。」
「なんだとっ‥!!」
青森に胸ぐらを掴まれ、咄嗟に俺は青森の頬を殴ってしまった。それからはもうガキのような取っ組み合いだった‥。
「ふざけんなっ‥‥俺はこういうのがしたくなくてカフェに来いって指定したんだよっ‥‥‥まぁ大声もだせず店から出たが‥くそっ‥!」
「岡田、お前から殴ってきたんだろっ‥いってぇ‥!」
「おい、青森。俺は帰るぞ。要が待ってるだろうからな。俺たちのことバラしたいならそうしろよ。でもそしたら社員を犯したこと専務に伝えるぞ。専務だってお前より自分の役員の立場の方が大事だろ。いくら甥だって、きっと本社にいられなくなるさ。
そういう情報は早い。お前、この業界で仕事できなくなるぞ。今すぐそうしてやっても良いんだ。」
「いや‥‥‥‥‥バラすつもりなんて最初からねぇよ。彼を自分のものにしたかっただけだ‥‥‥。」
「はっ‥‥今後は最低限の仕事以外で関わるな。じゃあな。」
地べたに座り込んで俯いている青森を放って帰り道へと歩き出す。
ったく‥36歳の大人が殴り合いなんて馬鹿馬鹿しい。俺らしくもない‥。これで許せたわけじゃないが‥‥‥今後は絶対に要を守っていくことを決心した。
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