アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
*にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
*
-
「強情な男だ。手荒な真似はしたくは無いが、服を脱がないって言うならこっちにも考えがある。おい田辺、そこのわからず屋の着ている服を脱がせ!」
「へっ、変態……!」
「変態だぁ?それは俺に言ってるのかチビ?田辺様を変態呼ばわりするなんて10年早いぞ!おら、さっさと着ている服を脱げ!」
「酷い……!やっ、やめて下さい……!誰か……!」
「喚くな!大人しくしろ!」
僕は抵抗したが無理だった。いきなり大きな熊に襲われた錯覚に陥った。そして、着ている服を無理矢理全部脱がされた。
「えっく……!ひっく……!ひ、酷い……!何するんですか……!?」
「フン、見れば解るだろ?身体検査だ。風紀委員が直々で身体検査をしてやってるんだ。有り難く思え。それに最近は何かと物騒だからな。可愛い顔して、ちゃっかりナイフとか制服に隠し持ってるかも知れないだろ?」
「僕はそんなことしません……!」
「黙れ小わっぱ!」
「うっ……!」
その瞬間、僕は乗馬の鞭で頬を叩かれた。
「付け上がるなよ小わっぱ。この私を怒らすと、次は何をするかわからないぞ?」
「い、痛い……!」
僕は乗馬の鞭で頬を叩かれた余りに、悔し涙を浮かべて震えた。今日は余りにも最悪だった。入学式の日に門の前で二人に呼び止められて、その上どこかの学校のスパイと疑われて、彼らにスパイ容疑をかけられた上に、今度は身体検査を受けた。そしてしまいには乗馬の鞭で頬を叩かれた。こんな最悪な出来事は人生で一度も経験したことがない。そして僕は悔しさの余りに涙を流して唇を噛んだ。
「おい、月野。こいつの着ている服からは怪しい物は見つからなかったぞ?」
「ジャケットの内側のポケットはどうだ?」
「さあ、とくに怪しいものは……ん?」
「どうした田辺?」
「いや、なんかポケットの中に写真があるぞ」
「ッ……!?」
「何。それを見せてみろ?」
「そ、それに触るな……!」
僕はハッとなると思わず二人の前で口走った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
8 / 30