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第5話にしおりをはさみました!
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第5話
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いくら王様の分の食料とはいえ、たかが1人分の食料です。倉庫にあった1年分全部配っても足りませんでした。王様は家来達に「或る人」の家に言って「或る人」から食べ物を買ってきなさい、と命じました。
すると「或る人」は家来達に普通の10倍の値段で売ると言いました。しかし、そんな金額はすぐには払えません。でも食料はすぐに必要です。だからなんとかお願いして普通の5倍の値段で買いました。
国民はなんとか飢えることなく過ごせました。お城の倉庫に残っているのは国民に配り終え、余った食料だけでした。お金に至っては金貨も銀貨も、1枚も残っていませんでした。
余った食料と貴族達が持ってきた分で王様はなんとか食いつなぐことができました。「或る人」は食料がたくさんある外国から安い値段で大量の食料を買い、国民や王様が米粒1つ残さず、1くずのパンすら無駄にせずに暮らす中、「或る人」は友達や奥さんと毎日食べ物に食べれないほど辛いソースをかけて遊び、残飯を1日にバケツ3杯出していました。
王様は国民に一層愛されましたがお金が足りなくなりました。仕方なく王様は残ったお城のうち3つだけ残して全部売りました。
王様はそれでも「或る人」に好かれたかったのですが、できることはもうほとんどしてしまいました。それでも足りないと思った王様は「或る人」の誕生日を祝日にして国民全員が祝うようにしました。しかし恐ろしく真面目な性格である王様は祝日が決まった日数を超えてはならないと思いました。誰も気づかないうちに国中のカレンダーから王様の誕生日はひっそりと消えました。
しかしそれでも足りないようで、「或る人」は王様の姿を見ると逃げるようになりました。王様はいつも追いかけることもできず、だれにも相談できず、1人でもがき苦しみ考え続けました。
どうしたら「或る人」に好きになってもらえるのか、と。
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