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初恋にしおりをはさみました!
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初恋
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次の日の朝、目を覚ますと真壁からメッセージが届いていた。
【明日、図書室で待ってて】
昨日送られてきているから今日ってことか。
後夜祭以来いろいろあって気まずいけれど、このまま真壁との関係をうやむやにしてていいはずがない。
いいように利用したことをしっかり謝らないと、、、
【わかった】
真壁からの返信は来なかった。
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放課後、時計をみるともうすぐ7時
そろそろ部活も終わる頃だろう
真壁から言われた通り、図書室で待つも真壁は一向に現れない。
連絡してみようか
そう思って携帯を見ると、同時に真壁から電話がかかってきた
『もしもし』
「よお、図書室いる?」
『いるけど、真壁はどこ?』
普通ならもう現れてもおかしくない時間なのに、どこでなにをしているんだろう
「、、、、、あのさ、俺、今まで人を好きになったこと無かったんだよ。適当な相手と付き合って適当に流してた」
『え?』
「それがあんたに出会って、恋ってこんなに楽しいんだって知って、同時にこんなに苦しいんだって知った。」
真壁の声が微かに震えていた。
そして携帯の向こう側からは風の音が聞こえる
外にいる?
「適当に繋ぎとめれば振り向くだろうと思って真琴の弱みに漬け込んだ、、、でも全然ダメで、かと言って、今まで適当な恋愛しかしなかったから振り向かせ方がわからなくて」
『、、、、僕の方こそ、真壁の優しさを利用した。真壁の気持ち知りながら、、本当に最低だ。 本当にごめん』
「謝るなよ。利用しろって言ったのは俺だし、、正直そこまで利用できてなかったし(笑)」
『でも、、、俺は真壁のことは』
「あー、ストップ。俺のことフろうとしてるなら、先に言わせて」
『え、』
「真琴が好き。遊びじゃなくて、心の底から本気で好き」
電話の向こうから聞こえてくる声はすごく優しくて、、、
でも、、
『ごめん』
「うん。わかってるよ」
『、、、、』
「好きな人いるもんな」
『いや、そのことなら』
「どーせ俺のことでうじうじ悩んでたんだろ」
『それは、、、』
「そんなことで悩むぐらいなら、諦められるように好きな人の名前わわ俺に言って」
、、、自分のことを好きだと言ってくれた人に、自分が好きな人を言う。
そんな残酷なことできるわけがない
「それが本当の優しさだよ」
確かに真壁の気持ちに応えることもできない。
それならはっきり言うのが優しさなのかもしれない
『、、、礼央が好きだ』
「え?!なに?!よく聞こえない!」
『だから、昔からずっと礼央のことがすきだよ!!』
真壁が声を張り上げ、つられて僕の声も大きくなった。
その瞬間
ガラッ
図書室のドアが開く音が聞こえて、振り返ると礼央が驚いた顔で立っていた
『れ、礼央!!!!』
慌てて携帯を見るも、すでに通話切られていた。
「真壁に、、、図書室に来いって言われて、、、」
真壁に?
その時、初めてぼくをここに呼んだ理由がわかった。
真壁は真壁の答えを出したんだ。
「真琴、今のって本当?」
礼央が僕の顔を覗き込む
『それは、、』
「真琴」
もう聞かれてしまっている以上、正直に話すしかない。
『、、、、、僕、ずっと昔から礼央のこと大好きで今だってまだ好きで他の誰にも負けないぐらい礼央のこと!』
「よっしゃーー!!!」
僕が話し終わる前に礼央が僕のことを抱きしめた。
「すっげぇー嬉しい。もうダメかと思ってたから」
『でも、、僕、真壁と』
「うん、全部聞いたよ」
『え!』
礼央の話によると、今日部活が終わった後、僕と真壁のことについて、真壁が全部話したらしい。
そしてその後、図書室に行くように言われた。
真壁は、、こんな僕に協力してくれた。
「今までたくさん傷つけてごめんな。まだ間に合うなら」
礼央が僕にそっと手を差し伸べた
「俺と付き合ってください」
僕は、その手をそっと握り返した。
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『れ、礼央!!!!』
携帯の向こう側で真琴の驚く声が聞こえて電話を切った。
ナイスタイミングだよ先輩
あーあ、これで完璧に失恋かー。
でも、まぁ、適当な恋より、数倍も楽しかった。
いつかは俺もあんな風に誰かと心から思い相たい
そう思いながら校門に向かうと
「よ!」
忠先輩が立っていた
「なんですか。この最悪のタイミングで」
「いや、礼央とヒソヒソ話してたし、最後に図書室に行けって言うのだけ聞こえたからさ、つまりそう言うことだと思って」
「、、、、あんたの望み通りになりましたね。で、なんですか。嫌味でも言いに来ましたか?」
俺は先輩を軽く睨んで通り過ぎようとすると、その腕をガシッと捕まれ強制的に止められた
「よし、ラーメン食いに行くぞ。奢ってやる」
「はぁ!?」
「失恋には新しい恋とうまい食い物だ!」
「いや、それがラーメンってどうなんですか」
「いいから、ついて来い!!」
ああ、本当にこの人は、、、
そう思いながら俺は先輩について行った
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