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クロさんと水族館にしおりをはさみました!
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クロさんと水族館
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土曜、約束通り俺はクロさんとのデート…モドキのため品川に来ていた
「お待たせー綾斗っ」
「いえ、俺も今来たところなんで」
じゃぁ行こうかなんて言ってクロさんは行き先も告げず歩き始める
俺はクロさんの少し後ろを歩く
足長すぎだろ。こっちは急ぎ足にも限度があるんだぞ。こんにゃろう
しばらくしてクロさんは歩くのをやめ俺の方を見る
「綾斗はさぁ。俺のこと嫌い?」
「はぁ?何を急に」
クロさんが何を考えてるのかさっぱりわからん
てか嫌いだったらそもそも今日ここに来ないだろ
蛍だけのために俺がそんなことするとでも思ってるのか?
「男が後ろを歩く心理って知ってる?」
至って真剣なお顔でこっちをみるクロさんに心底あきれる
心理って乙女かこいつは
俺もクロさんも男だっつうのッ
「足が短いから」
「ん?」
「だからっ!俺の足がッ短いからっ!言わせんなっ。こっちはリハビリ中の身。クロさんが歩くの早いんですよ」
「そうかそうかー。なら、はい」
クロさんは嬉しそうに俺に向かって右手を差し出してきた
「なんですかその手」
「綾斗が手握ってくれたら俺早くいかな気がするんだよねぇ」
いたずらっ子の顔をして俺を見るクロさんに心底あきれて俺は歩き出した
「遠慮します」
嬉しそうに今度は俺にペースに合わせてクロさんは隣を歩く
時々こちらの顔を覗いては早くない?とか聞いてきてホントむかつく天性のあおり体質マジ勘弁
しばらく歩いてついたところは水族館だった
男2人で来るようなところではないが心躍る
俺が料金表を眺めているとクロさんが俺の目の前にチケットちらつかせた
「はいこれ俺のおごりぃ」
「え、いらないです」
学生料金といえど決して安くはないそのチケットをやすやすともらうわけにはいかない
なんか後でたかられそう
「!!いいからっ素直にもらっておきなさいよッ」
いぶかしげに見てるとクロさんは憤慨したようでぐっと俺の胸元にチケットを押し付けた
その怒った顔がなんとなくかわいく見えて俺はぷっと笑いここは素直に受け取ることにする
「ありがとうございます。クロさん」
「待ってッその顔反則だから、外でやっちゃだめなやつだから!」
変人はおいておいて俺は入場入口の列へと並んだ
後ろでクロさんの声がする気がするが無視だ
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