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第6話 「懐かない猫」にしおりをはさみました!
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第6話 「懐かない猫」
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「いってきまーす」
朝、いつも通り学校へ行くために
家から出る
うしろから騒がしい声がするがいつも通り無視をする
前まではイヤフォンを耳につけ音楽を聴きながら登校していたが
「おはよう、大島」
「......はよ...」
最近出来た友人の
大島裕翔(おおしま ゆうと)と毎朝登校するようになった。
「毎朝早いなーお前、そんな早く来なくてもいいんだぞ?」
「......別に」
「はは、そーか」
見ての通りとてつもなく無口で無愛想だ
けど、俺は嫌な気分にはならない
大島は無愛想で誰にも懐かない猫みたいだが本質はとても優しいってことを俺は知っているからだ
じゃなきゃ、こいつは相手を待たせないようにと
待ち合わせの10分前に早く来ないだろう
見えない優しさ
不器用な優しさに俺は口元を緩み笑顔を綻びる
「いつもありがとうな」
「......ん、」
彼のピアスだらけの耳が赤くなるのを見て
さらに、ほっこりした気分になった。
「よーす、冬季」
「おはよう多田」
学校の教室に着くといつも通り友人の
多田健人(ただ けんと)と挨拶を交わした。
「じゃあ、また後でな大島」
「.........」
相変わらず無口な彼はさっさと自分の席の方へと行ってしまった。
「ひぇ〜やっぱ大島こえーな、よくお前毎朝一緒に登校できるな」
「そんな悪い子じゃないよ大島は」
「いやいや、金髪に染めてて耳はピアスだらけで目つきも悪いし校則違反しまくりじゃねーか」
「お前も染めてんじゃねーか」
「俺のは地毛!!!」
「まぁ、確かに最初は怖かったわ」
「だろ!」
「でも、慣れれば案外怖くねーよ
あの態度も誰にも懐かない猫みたいで
ほっこりするぞ」
「いやぁー!わっかんねー!お前趣味わっるー!」
とケラケラと笑い出す多田に腹が立ち
多田の足の脛を蹴り自分の席の方へと行く
「くっ!てめ、脛はあかんだろ、おま」
という声が聞こえたが無視をした
誰だって友人の悪口を言われ尚且つ趣味悪いと言われたら怒るわ
自分の席の椅子に座り
机に肘をかけ頬杖をしながら
大島の方を見た
大島の席は一番後ろの窓側なので
彼は俺と同じように頬杖をして窓の外を見ていた。
金髪に染めた髪は太陽にあたり
キラキラと輝いて
耳に付けてるピアスもキラキラと光る
(あんなに沢山付けてて耳痛くないのか?)
そんなことを思いながらじっと彼の方(正確には耳)を見ていたら
俺の視線に気づいたのか大島はゆっくりとこちらの方を見た
目つきの悪い彼は最初睨んでると思っていたが今慣れれば猫のような目みたいなので怖くはない
俺は大島に手を振った
彼は少し呆れたような目をし
また、窓の外を見始めた
やっぱ、まだそんな馴れ馴れしい関係じゃねーか
俺はもう彼を観察するのやめようと
視線を外そうとした瞬間
大島の手が微かに俺の方に向かって
手を小さく振ったのが見えた
相変わらず窓の外を見たまんまだったが
彼は手を振り返してくれた
これは、
いつか懐いてくれるかもしれないな
と、そんな事を思いながら
俺は一人ひっそりと笑った。
__________________
大島裕翔(おおしま ゆうと)
無口で無愛想な不良
目付きも悪く校則違反しまくり
なのでクラスメイト達から恐がられてる
身長、189cm
髪色、金髪(染めている)
目色、猫目みたいな目付きの黒目
多田健人(ただ けんと)
冬季とは中学のころからの友人
クラスのムードメーカー
明るく元気だが怖いものがダメ
なので大島のことが怖いが冬季と仲がいいならそんな怖い人ではない?と考え中
サッカー部のエース
身長、185cm
髪色、赤髪(地毛)
目色、オレンジ
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まともな話になってしまった...
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