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「なんだ息吹のこと知ってんの」
「この前、知り合いの結婚式で会って」
「へえ……。ま、知り合いなら息吹も大丈夫でしょ。先、入ってなよ。突き当り右の座敷」
できるだけ言い訳がましくならないように言葉を継いだが、白川はあまり聞いてないようだった。
「白川は?」
「お相手さん待っとく」
「じゃあ……先行くよ。由正、行こ」
「めっずらし!」
「白川!」
「はいはーい。後でねー」
靴を脱いで座ると、先日よりも距離が近く感じる。
「訊かないの」
「何をですか」
「ゲイなのになんでここにいるのかって」
「考えすぎです」
「ゲイ以外のさ、特徴、見つけようと思って」
「息吹、無理に話さなくていいです」
「俺が話したいの。っていうかさあ、考えてみれば、別に女嫌いってわけじゃあないんだよな。仕事で話もするし」
「まあ社会人なら当然でしょう」
意外に思えて、口を噤んだ。
「何か変なこと言いました?」
「いや……。由正って、柔軟だと思ってたから……社会人として当然っていうのが意外……」
由正の眉間に皺が寄り、息吹はますます驚いた。
「あのですね、人に迷惑をかける範疇かってことです。息吹がゲイであることは息吹の自由です。でも、女嫌いだから仕事で話をしないっていうのは、非常識だと思います。……なんでもかんでも許容しているわけではないですよ。不愉快です」
「……ごめん」
「いえ……」
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