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今日も飽きずに揉めてます。6(創side)にしおりをはさみました!
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今日も飽きずに揉めてます。6(創side)
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しばらく空を見上げていたらいつの間にか眠ってしまっていたらしい。頭の下で組んでいた腕が痺れて少し痛い。
昼休み終了5分前のチャイムの音で目を覚ます。
午後からの授業はサボろうかな。5限目が始まったら帰ることにしよう。
教室に置いてあるカバンは数少ない友人に後で届けてもらおうかな。今はもう誰にも会いたくない。
片手を頭の下から抜いて目の上へと持ってくる。潤んでいた瞳が5分かそこらの仮眠ですぐに治ることもなかったようで、今はこうして制服の袖で涙を吸い取ってもらうことにしよう。
風の音が聞こえる。静かなこの場所だからこそ、風が話しかけてくれているように感じるのだろうか。
ピーピーという小鳥の話し声。カサカサという葉の擦れる音。そして、ガチャ、という扉の開く音。
……扉の開く音!?
勢いよく体を起こすも手が痺れているせいで上手く体を支えることができない。その場にあぐらをかいて扉の方を見る。
ここは自分しか入ることの許されていない特別な場所。唯一自分が1人になれる、心が安らぐ場所。
それさえも奪われるのだろうか。
もう、ここしか居場所が無いというのに。
『……やっと見つけた。こんな所に居たんだね。立ち入り禁止なのに……先生に見つかったら怒られるぞぉ〜』
入って来たのは聖夜。
殴られた頬が真っ赤に腫れている。
だが何も無いかのように、全く気にした様子が見当たらない。
創と目が合えばニコッと笑って手を振ってくるくらいだ。
訳がわからない。
何故怒らないのだ。怒って当然のことをした。殴られて当然、謹慎になって当然のことをしたのに、何故そんなにも笑顔で居られるのだ。
『ンだよ……こっちくンなよ…。別に俺がどこで何をしてようが関係ネェーだろ?……1人になりたいンだよ…』
こちらに近づいてくる聖夜に動揺を隠せない。揺れる瞳がバレたくなくて俯いて、だけど黙っていてはいけないと、何か言わないとと思っているのに出てくる言葉は強がったものばかり。
本当は1人はあまり好きじゃ無い。
ワイワイ楽しく騒いでいる方が好きだ。
それに、弱っている今は特に誰かにそばにいて欲しいと、そう感じる。だけど弱みを見せちゃいけないと、そう勝手に思い込んではまたこうして近づいて来てくれる人を拒んでしまうのだ。
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