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今日も飽きずに揉めてます。7(創side)にしおりをはさみました!
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今日も飽きずに揉めてます。7(創side)
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拒んだはずなのに、嫌がったはずなのに、図太いというあべきか鈍感と言うべきか、頬に触れたのはヒンヤリとした指。
顔を上げればまるで太陽のように輝く笑顔がそこにあって、だけどこの笑顔は太陽だから他の人にも平等に与えられるのだと思えば少し心が苦しくなる。
––––この笑顔を自分1人だけに向けてくれれば良いのに。
すぐにその考えを消す。とんでもないことを考えてしまった。
そもそも友達でも無いのに、むしろ殴ってしまった相手なのになんてことを考えているんだ。
本当に放っておいてくれれば良いのに。そう思っていた矢先だった、聖夜が口を開いたのは。
『それ、本心?……違うよね。…鈴野君、側にいて欲しいって顔しているよ?俺は鈴野君の口から話が聞きたいな』
初めてかもしれない、話を聞きたいと言われたのは。いつだって自分は悪者で、話なんて聞く前からこちらが悪いことは確定で、それなのに目の前の太陽はまるでこちらの心を見透かしたかのようなことを言って、更には話が聞きたいだなんて。
嬉しい。とうとう我慢できなくなって涙がこぼれてしまう。
本当なら誰にも見られたく無いはずなのに、聖夜になら見られても良いように感じた。
涙を拭うように頬を撫でてくれる手。
昼休み終了のチャイムが鳴れば『5限目は一緒にサボりだね』とまた笑った。
やっと落ち着いて来たのはさらに10分近く経ってからだ。落ち着いてくると泣き顔を見られたことが恥ずかしくなってきて、片手で顔を隠しては顔を俯かせる。
『何で俺に構うわけ?俺が悪いってことにしておいた方が楽なんじゃねーの?……それに…殴っちゃったし…。痛くねーの…?』
『何で…か…うーん、何でだろうね…。鈴野君が悪いって何で決めつけるの?そんなこと、ちゃんと話を聞かないとわからないじゃん。それに……俺よりも鈴野君の方が痛いんじゃない?』
聖夜の発言には驚かされてばかりだ。
俺の方が痛い?こっちは殴られた覚えはないし、怪我をしていることもない。一体どこが痛いというのだ。
するとまるでそこ疑問を感じ取ったかのように聖夜は自分の胸を指差して、『ココ、痛いでしょ?』なんて言うのだ。
自分で自分の胸に手を当てて、確かに痛い。ずっとずっと痛くて、だけどいつの間にかその痛みに慣れてしまっていた。
『ほっぺは冷やせば治るけど、心は冷やしても治らないよ?……隣、座っても良い?』
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