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転入しますがお気になさらず。7にしおりをはさみました!
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転入しますがお気になさらず。7
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ガチャっと扉が開く音がした。
時計を確認するともう正午をまわっており、同室者がいつ帰宅してもおかしくない時間になっていた。
あとは本をしまえば荷解きは完了するのだが、手に取った本をつい読んでしまい時間が過ぎてしまったようだ。
手元の本だけ本棚にしまおうとするが、背表紙から人差し指を離し切らずに、深呼吸。
相手は同年齢だ。薫先輩に致したよりも更にくだけた調子で臨む必要がある。
出来るだろうか。
......などという問いは行ってみなければ解けないので考えるだけ無駄である。
にこっ。
と自分なりの笑顔を浮かべ、安全地帯から踏み出した。
「どーも」
部屋から出るなり声がした。
見ると共同スペースのソファ前に少年が立っている。
鮮やかな赤髪だ。
「こんにちは、深角です!今日からよろしくお願いします!」
「よろしく。俺は神谷(かみや)。お前とクラスも同じだから、何か困ったことがあったら言ってくれ」
神谷さんはソファに腰掛け今日の予定は?と聞かれた。
担任を訪ねた後食堂で昼食を摂るつもりだと答えると、同行して下さると仰った。
正直一人でいる方が気は楽だったが、慣れない校内で迷うことも心配されたためお言葉に甘えることにする。
約束の時刻も近付いていたため、僕は神谷さんについて校舎の職員室を目指した。
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