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まもりたいです?にしおりをはさみました!
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まもりたいです?
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笹本 悠side
チャイムが鳴ったころ、杉田はようやく泣き止んだ。
「ごめ 」
「なぁ、なんか苦しいことでもあんのか」
俺は謝ろうとしたであろう、杉田の声を遮って、一番知りたかった事を聞いた。
「苦しいことー?ないよ、なぁんにも。
ごめんねー、見苦しいところ見せちゃって」
誤魔化すように、さっきとは真逆の、いつも教室で見るような笑顔を浮かべる杉田に、俺は胸がきゅーっと痛むのを感じ、気が付くと抱きしめていた。
「俺、なんでお前がこんなことしてんのかとか、なにがあったのかなんて、全然知らねぇけど、お前のこと守りたいと思ってる」
なんて、今まで誰にも言ったことがない歯が浮くような台詞がスラスラと口から出ていて。
…それでも、腕の中で小さく震える姿を思うと、恥ずかしいなんて思わなかった。
守ってやりたい、本当に、そう思った。
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