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瓶詰めミルキーウェイ 01にしおりをはさみました!
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瓶詰めミルキーウェイ 01
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「飛ばしてくぞ大阪ーーーッッ！！！！！」
ドーム内を埋め尽くす人の海。
爆音で鳴らされる奏でた音楽。
飛び散る汗。
反響する人の声。
愛用のギターを掻き鳴らし全てと一体となる夜。
ただ今、ロックバンドRIZEのドームツアーコンサート中だ。
RIZEは俺たちが高校生の時に立ち上げたバンドで俺っていうのはギター担当のKokoroこと藤沼心。
リーダーは俺らの後ろでガンガンドラム叩いてるTatsuこと斉藤龍久。
俺の幼なじみで生まれてから大体ずーっと一緒にいる1個うえの兄ちゃん。かれこれ23年の仲。
ベース担当は俺の1個下のichiこと高橋一。
本名ははじめって読むんだけど音楽活動ではichiって名乗ってる。
とあるライブハウスで出会って意気投合。
そこからずっと一緒にやってる仲。
「お前ら跳べ跳べ跳べーッ！！！！」
キャーーーッ！！ワーーーーーッ！！！
そしてこの叫び叫ばれまくってる人がボーカルのRihitoこと駿河利人。
高校が一緒だった１個うえの先輩。
その歌声と人並外れたハリウッドスターのような容姿がたつにい…龍久の目に留まり俺ごと巻き込んでRIZEを結成。
以来たつにいやいち達同様ずっと一緒にやってる人。
そして、なんと、俺のバックヴァージン奪った人だ…。
まだRIZEが結成される前、俺がとっても純粋可憐だった高校２年の時。
この容姿端麗超美声でべらぼうに自由人で下半身人間な利人さんに夕暮れ染まる音楽準備室であっさり騙されいとも簡単に食べられてしまった事が本当に全ての発端だったのかもしれない…。
でもだからといって付き合っているわけでもない、愛がないわけでもない謎の関係のままたつにいの元に(無理矢理)集結して(させられて)RIZEを結成。
RIZEは俺とたつにいが書いた曲をいちが編集して容姿も歌も最高な利人さんが歌詞を付けて歌うというチームワークで見る見るうちに有名になりあっという間にメジャーデビュー。
人気バンドの一つになった今でも度々利人さんには抱かれてるけど利人さんが他の女性と寝てる事も知っている。
さいてーとかダメ男とかの言葉の前に利人さんの容姿と下半身人間な色気満載の性質を目の前にしたら周りがほっとかないよね、と妙に納得してしまう。
この人が何を考えているのかだけは、昔からよく分からないけれど。
そうこう解説している間に今演奏しているテンポが速い曲の2番のサビが終わり俺のギターソロのターン。
「Kokoro！！！！」
花道でサビを歌い終えたマックステンションな利人さんが名前を呼んでくれて照明と歓声が一気にこちらを向く。
おっけーちゃんとお仕事はやりますよ！
って感じでソロパートをこなしていく。
あー。照明と爆音とこの人の海の景色の中ハイテンポな曲でたつにいといちのリズム隊と一体になるのめちゃくちゃ気持ちがいい。
歓声もそれに応えるかのように欲しいところで欲しい声。最高か。
そしてふと気づくと花道からセンターに戻る筈の利人さんが誘われるようにそこまで来てた。
演奏中にノリで抱き着きにきたりちゅーされたりなファンサービスはまれにあることなのでまたその類いだろーな。
思わず口端を上げて出迎えると後ろから抱きしめられた。
途端沸く歓声。
ありゃ最前の女の子たち気絶しそうになってるわ。
と、俺がテンションハイながらもどこか冷静でいられたのもそこまでだった。
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