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昔の夢1にしおりをはさみました!
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昔の夢1
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僕の始まりの記憶は真っ暗で静かな肌寒い場所から始まった。
外は雪が降り積もり一面を真っ白に染めていた。
街灯の光がところどころ道を照らし…今思えばその光景はこの世界を全てリセットしたように綺麗だった。
その時の僕は寒くて怖くて暗くて寂しくてどうしようもなくて…。
まだ3歳の頃で何故雪の中を1人で歩いてたのかは未だにわからない。
薄着でしかも裸足で雪の上をぺたぺたと歩いてると1つの小さな公園があり僕はそこのベンチの上に座りこれで安らかに眠れると目を閉じたんだ。
遥「ん…ここは…」
目が覚めた時居たのは公園でも天国でも地獄でもない小さな部屋だった。
部屋の中は全てが白で統一させられていてものも少なくあるのはベットとその横に置いてある小さな棚ぐらいだった。
«ガチャ»
「ん?起きたのか」
部屋にある1つのドアから若くも老けてもない男の人が入ってきた。小さな僕はその時誰かもわからないその人のことが恐怖の塊でしかなかった。
「…そんなに震えなくともお前さんのことをとって食ったりなんかしないさ。…ま,無理もないか。まだ小さな子どもなんだしな…」
あからさまに警戒し震えていた僕に男の人は眉を下げ困ったように優しく笑いかけてくれた。
そしてゆっくりと近ずいて来ると僕の頭を軽く撫でもっていたコップに入った水を渡してくれた。
警戒していたものの喉の乾きの方が幼い僕は勝ちごくごくっと勢いよく飲んだ。
「ふっ…。お前さんは熱がある。今お前さんに合いそうな服を俺のカミさんが買ってきてくれてるところだ。よく頑張ったな」
そう言うと男の人は優しく,けれど強く抱きしめた。その温かさに僕は意識を手放したんだった。
きっと安心したんだと思う。ずっと1人で寒い雪の中を歩いていた僕はその温かさが妙に心にしみて…。
この出会いがある意味全ての始まり…最初の原点だったのかもしれない。
「お………い…お…お…い…」
誰かの声が聞こえる。
現実世界で誰かが僕のことを呼んでる。
起きなきゃ…
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