アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか？
25 桜木千里 sideにしおりをはさみました!
- 文字サイズ：
- 行間：
- 背景色：
- しおりがはさまれています
-
25 桜木千里 side
-
俺が生まれた時から隣にいた存在。
正直兄弟ってのは、産みの親より深い血と関係で繋がってると俺は思う。
まぁ、個人的な意見でしかないんだけど。
俺から見たら涼は完璧な「兄 」だった。
だからちょっとでも近づきたくて。
認めて欲しくて。
涼のすること全部真似して、片っ端から身に付けた。
たまたまなにもかも上手くいって、なにをやっても1番だった。
周りのみんなは凄いねって。
千里は偉いねって。
そう言って褒めてくれたし認めてくれた。
.........涼以外は。
周囲の人が凄いねって言ってくれることも、涼はなにも言ってくれない。
だから頑張った。
みんなは俺のことをなんでも出来るとか、センスがあるとか、
天才だとか、そんな言葉で一括りにしてくるけれど
見えないところで努力だってした。
学年1位の成績表を見せたって、
陸上の大会の賞状を見せたって、
涼は苦い顔で笑うだけでなにも言わない。
なんで、
どうして、
いつだって俺は1番だった。
だけど、
だけど涼の中でだけ、俺は1番になれない。
こんなに頑張ってるのに。
涼のために全部身に付けたのに。
喜んで欲しくて、
笑って欲しくて、
褒めて欲しくて、
なのに。
「流石俺の弟だね」って。
なんで言ってくれないの？
それが悔しくて。
でもやっぱり俺にとって涼は完璧で。
涼は俺の言うことをなんでもきいてくれる。
まるで俺のために生きてるみたい。
どんなに無理なことをお願いしても、酷いことを言っても、
涼は「しょうがないね 」って呆れたように言ったあと、
「別にいいけど」っていう。
何言っても「わかった」とか、「いいよ」とかしか言わないから正直つまんない。
もっとわがまま言えばいいのにね。
だからふと思った。
涼が1番嫌がることってなんだろって。
涼が1番嫌がることをすれば、俺は涼の中で1番になれるんじゃないかって、そんな黒い考え。
俺が涼を犯したら、どんな顔して拒絶するんだろう。
そう思って、涼を組み敷いた。
俺が中学3年生で、涼が高校一年生の時。
この頃はまだ体格差はそんなになかったと思う。
泣いて嫌がるかと思った。
彼は意外と泣き虫で痛いのは嫌いだから。
だけど、涼はちょっと驚いたような顔をした後、
すぐにいつもの無表情になって
「 はやく終わらせて 」
みたいな目で見てきた。
酷く腹が立った。
ここまでしても涼は俺の事を見ない。
苛々して思い切り痛みを与えても、乱暴に扱っても、
涼は抵抗しなかった。
それどころかそんな俺を受け入れるような態度。
なんで。
なんで。
そんなに俺には興味がないのか。
どうでもいいのか。
なら、もうそれでもいいやって。
涼の1番になれないなら。
涼の心が手に入らないなら、
身体だけでも俺のものにしてやる。
＿＿涼の身体が手に入るなら涼の心さえ要らない
そうして、今の関係がズルズルと続く。
分かってる。
兄弟で寝るのがおかしいことくらい。
涼も最近、少しは嫌がるようになってきた。
やめてって言ったり、しないでって言ったり。
でも俺が見つめたら直ぐに何も言わなくなる。
だからその程度じゃダメ。
もっと心の底から嫌がって俺を嫌ってくれないと。
そうでもしないと涼の特別にはなれないから。
涼は俺のいうことなんでも聞いてくれるけど、
涼は俺になにかをお願いしたことはない。
きっと「お兄ちゃん」だから。
かわいそうな涼。
俺なんかに虐げられてなにも言わない。
だから、涼が俺になにかお願いしたり頼ってきたりした時は、
その願いをズタズタに引き裂いて一生俺を憎んでもらえるようにしようと思ってる。
それしかもう方法がないから。
大丈夫。
..............俺は間違ってない。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
26 / 70
