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Vivre dans la révolution~革命に生きて
Prologue...
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「ディディエには・・・どんなことがあっても・・・生きていてもらいたい・・・」
5年前のジェルミナール(当時の革命暦。三月下旬から四月中旬をさす)。
温かなベッドの上で、ディディエはルイに伝えられた。そう、口移しで・・・
「・・・え・・・?」
「・・・ディディエには・・・未来のフランスを担っていって欲しいんだ・・・」
*****
1799年秋・・・
カトリック・ニコラ・オラトリオ修道会付属学校。
男子生徒のひとりが周りの級友に声をかけていた。
「おーい、院長先生が新任らしき先生を連れてくるぞ!」
院長はカトリック修道院の司祭。
カトリックの司祭は生涯独身が求められている。
教室の扉が開かれ、院長は一人のすらりとした伸びやかな金髪碧眼のいでたちをした青年を伴っていた。
ディディエ・メンディー。
シンプルなアビ・ア・ラ・フランセーズ(フランスなどの欧米では裾の長い上着)、乗馬ブーツが気高さを感じさせる。
「起立」
「気を付け!」
「礼!」
「おはようございます」
学級委員長をつとめるひとりの少年が生徒たちに声をかける。生徒代表であるようだ。
「諸君。今日から、きみたちのクラスを受け持つことになったディディエ・メンディー先生だ。きみたちの先輩で、今は弁護士・法律学者をやっている」
院長はディディエを紹介する。
「はじめまして、ディディエ・メンディーです。1772年、パリに産まれました。今、僕がきみたちに伝えたい思いとは・・・」
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