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研修がにしおりをはさみました!
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Vivre dans la révolution~革命に生きて
研修が
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ディディエはルイたちが殺戮に手を染めたのを知った。
そのショックからか、体調を崩していた。
今後のことは取りあえず、考えるのはやめよう。
暫く安静にしながら、ルイの故郷ブレランクール地方で静養していた。
丘でのんびりしたり、風景を眺めていたり、本を読んだり・・・
*******
「・・・もしかして・・・彼女は・・・?」
ルイは何やら、引っかかっている。
アルザスに滞在していたとき、ソフィーから話しかけられた。
ソフィーはディディエのことを知っているのか・・・?
「・・・ルイ・・・ルジュリー家のお嬢さん、ギョームと婚約したそうだ。ギョームに聞いたら、ディディエのこと解るかも知れないぞ?」
フィリップが言う。
丁度、ギョームが授業を終えて、廊下を歩いている。
ルイは早速、ギョームを捕まえる。
「ギョーム」
「ウイ?」
「ディディエ、体調が悪いそうだが・・・?周辺で変わったことはないのか・・・?」
「いえ・・・特に・・・失礼します・・・」
ルイにディディエのことを悟られてしまう危険性を感じた。
ギョームは慌てて、ルイの傍を離れた。
********
二週間後、ディディエは復学した。
パリ大学では、カミーユの友人であるフレデリック・デュソワールを招聘しての講義が執り行われた。
フレデリックは、代々大富豪・代々政治家の一人息子として誕生。
講義はとても面白くわかりやすい。
課題のレポート提出も、やりがいがある。
翌日、ジャコバン党本部への研修生として、何人かの学生が選出されることになった。
ギョーム、オルレアンらも順当に選出された。
「復学早々、ディディエは選出されたか・・・勤勉だもんな・・・」
「本部での研修はワクワクするな」
「王党派だ、ということバレるような粗相をしたら大変だぞ。デシャン先生の伝手が最近、処刑されただろう・・・」
オルレアンたちは選出された生徒たちに注意喚起をする。
******
ジャコバン党本部。
「ルイ!」
ピエールはつかつかと、ルイに近寄ってきた。
「ピエール?どうして?」
「会いたかったんだ!なんで、僕に手紙一通、よこしてくれないんだ?」
ピエールは幼馴染のルイを思わず、抱きしめてしまう。
ルイは思いがけないピエールの行動に面食らってしまったよう。
研修は、朝から夕方前まで行われる。
ロベスピエールらジャコバン党、ダントンやカミーユ・デ=ムーランらの穏健派といった派閥もできていた。
そこに、ピエールも新入りながら加入した。
オラトリオ会学校を退職して、ルイたちの手助けをする、とのことだ。
「僕は理数系に強いのが取り柄だ。だけど、僕なりにできることあったら、何なりと言ってくれよ?」
ピエールは頼もしい。
ダントンの弁論は、目を見張るものがあった。
頭の切れるスポークスマンであったのだ。
カミーユはジャーナリストとして活動。そこには、フレデリックも一緒にいた。
「オルレアン・イバニェス」
フレデリックはオルレアンを指名して、発言を求めた。
早速、オルレアンは雄弁に発言。
ダントンやカミーユはそれには畏れ入ったほどだ。
休憩をはさんだ後、また、講義が繰り返される。
ルイの発表の番がやってきた。
目を合わさないようにしたかった。
だけども、そういうわけにはいかない。
王党派であること、周りに彼との関係を悟られては大変だ。
あのときの演説のごとき、ルイは貫禄の発言をやってのけている。
「なんだか・・・大層な場所にいるもんだな・・・」
ディディエは後れを感じていてたようだ。
「流石は、革命の大天使のごときだな」
夕方、ようやく、研修が終わった。
「あ~あ、今日は疲れたな・・・」
「今後も、今日のような状態になるだろうね・・・」
ディディエたちが一緒に歩いているとき、ルイとすれ違った。
ルイはピエールと一緒にいる。
目を合わせないようにしたかったけれど・・・
「・・・ディディエ・・・もう、大丈夫なのか・・・?」
******
作者yunaより。
ルイはアルザスに滞在中、ソフィーに話しかけられたことが引っかかりました。
ディディエの親友ギョームと婚約した旨をフィリップから告げられ、ギョームにディディエのことを問いただそうとするも、はぐらかされ・・・
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