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10にしおりをはさみました!
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10
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叫びつつ会長の後ろには隠れる。盾になれ盾に。
「テメェ助けてくれてる俺様にお前とは何だよ。」
「うわ俺様とかいってぇ〜…や、助けてくれるのは感謝するけどさ…いやお前かよ…」
「そんなに俺が嫌ならこのままあのガチムチどもに投げ飛ばすが?」
「ごめんなさい許せください。」
「よぉしちゃんと受け身取れよ〜。」
「ごめんって!!ありがとうって!!!」
「ハイハイ。」
「生徒会長様!!」
完全に自分たちのペースで話し(と言う名の言い合い)をしていたら、チワワの1人がヒステリックに叫んだ。
にしても俺も単純な奴よな。助かると分かった瞬間この態度だもんよ。
でも例えこいつだとしても、来なかった時のことを考えると舌噛みちぎって死にたくなるから、もう少し感謝してやらなくもない。
「どうしてそんな奴のこと助けるのですか!そんな平凡で下品な男、会長様には相応しくありません!」
「ふーん…?井上、だったか。確か三年だったから、井上先輩と言うべきか。それで、俺の意向に背くのか?別にそれはいいが、そのまま続けたら退学処分だぞ。いきすぎた制裁で退学になった者をお前も知っているだろう。」
「っ!で、ですが僕は会長様を思って…!」
食い下がるチワワ。度胸あるな。
それだけこの会長さんを強く思ってるってことなんだろうけど…何がいいんだこいつの…顔か?
「ならそれは思う方向を間違えたな。俺を思うなら、こう言う面倒ごとを起こすのはやめてくれ。親衛隊というのは、親衛対象が過ごしやすいようサポートする組織なんだろう…?」
それくらいできるよなぁ?と圧をかけるような声色で、無表情で、静かに告げる。暗に余計なことをするなと言っているんだろう。
これを聞いたチワワも、そのあんまり隠れてない隠された意に気付き、思いっきり焦った様子で頷く。今にも泣きそうだ。もう会長に対して何も言えそうにない。
その後、ほぼ泣いてるような顔でチワワは去って行った。ガチムチたちもそれに続いてふらふら〜っと去って行った。
ここに残されたのは、俺と会長のただ二人。
なんか初対面の時より今の方が親衛隊刺激しそうな気がするわ…さっきのじゃない、他の隊員とかに見られたら結局まずいんじゃね?
「大丈夫か、大丈夫だな。」
「ただの確認かよ。」
少しくらい心配しろや。いや、こんな俺様な奴が人を心配してるのもそれはそれで気持ち悪いか…?
「制服も汚れてはいるが崩れてないし、完全に無事だろ。心の方は知らんが。」
「心の方って…あぁ、俺があの程度で怖がると思ってんのかよ?余裕だわ余裕。」
「ほー?」
嘘ですごめんなさい内心めちゃくちゃビビってました。
でもそんなこと言えないっていうか、言ったら負けな気がするので言わない。少なくともこいつには弱みなんて見せてやんねーもんね!
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