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試練11にしおりをはさみました!
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試練11
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まずいな。湊までこの調子じゃ、もう、今日はこれで終わりだ。
「湊。もういい。とりあえず、座れ。」
「嫌だっっ。まだ、やれる。コウタはやれるんだっ。」
夏樹は、湊を全身で包み込むように抱きしめた。
これまでの湊だったら、どんなに取り乱していても、こうするとすぐに落ち着きを取り戻していたのだが、今日は夏樹の腕の中で、小さな子どもが駄々をこねるように、いつまでももがいている。
まずいな…。
「湊、落ち着け。頼むから。」
「嫌だっっ。離せよ。離してくださいっ。コウタに、ちゃんとやらせますっっ。」
「だから… 俺が悪かった。ちょっと、休憩しよう。な？湊？」
「嫌だっ。嫌だっっ。」
もがく湊を、夏樹はしっかりと抱きとめていたが、湊は全く落ち着く気配が無い。
「湊。いい加減にしなさい。そこまでだ。」
その時、湊を叱りつける亨の厳しい声が室内に響いて、湊は凍りついたように静かになった。
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