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6 文化祭にしおりをはさみました!
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6 文化祭
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目を開けると真っ白な天井が見えた。
何か、夢を見ていた気がするけど、、、思い出せない。
「純!!!」
りゅうがベットの横から心配そうに俺の名を呼んだ。
「あ、りゅう、俺気失ってた?」
どうやら保健室のベットに運んでもらったらしい。
「軽い脳震盪だろうって先生が言ってた。」
「そっかー、田代は?」
俺の最後の記憶の中では田代は会長と藤田先生にボコボコにされてた気がする。
「先輩達と藤田先生が会議室に連れて行って、お偉い先生方と話してる。今後あいつが俺達の前に現れることは無いよ。」
「みんなに迷惑かけたみたいだな。ごめん、りゅう。」
自分一人で結局何も出来なかった。
俺は巻き込んでしまった罪悪感から、りゅうに謝った。
「なあ、純。」
「ん?あ、もう保健室閉まる?うわっ、もう下校時刻近いじゃん!早く帰ろう、りゅう。」
俺はどうしてもりゅうの言葉を聞きたくなかった。
俺は汚い、、田代にそう言われて否定した。
でも、たとえ中学の噂が嘘だったとしても、その話をきっと会長たちや先生達に田代はやけくそになって話すだろう。
援交なんてやってない。
けどそれを信じてもらえる自信がない。
手段がない。
そのことに触れられたくない。
俺はさっさとベットから起きて靴を履いて立ち上がろうとした。
「純、頼む、聞いてくれ。」
りゅうが俺の前に回り込んで顔を覗き込んできた。
そんな顔で俺を見ないでくれ。
綺麗な顔を辛そうに歪ませたくない。
俺のために辛そうな顔をして欲しくない。
俺は思わず泣きそうになった。
「いつか、話そうと思ってた。今だと思うんだ。俺は、光さんを知ってる。」
「え、、、?」
桃田光、俺の兄で、俺の憧れで、もうこの世にはいない人。
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