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とある日の朝 山下編
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『おはよ、大輔さん。今日も一日頑張ろうね。』
重い体を引きずるようにして起きていた毎朝が、変わった。
大きな要因は、可愛い光太郎。
毎朝、俺が起きる頃にメッセージを送ってくれる。
そのメッセージでどれだけ体に活力が漲るか。
『おー。』
ひねくれ者の俺は素直に感情を表現できない。
光太郎は捻もせずに、毎日優しいメッセージを送ってくれた。
愛おしくて愛おしくて堪らない。
彼からのメッセージ。
彼からの電話。
そして、彼と逢う約束。
とても大切で、大切で。
俺の生きる意味は、光太郎がいるからだ。
光太郎は、弟の位牌に毎回手を合わせてくれた。
何故亡くなったのか聞いてこないことも、優しい彼なりの心遣いなのだと思う。
結(ひとし)のことは、もう少ししてから話そうと思っている。
『大輔さん、大好きだよ!』
服を脱ぎ捨てたところで新しいメッセージが入った。
俺もだよ。
たぶん、お前より深く愛している。
俺の全財産は、お前に譲りたい。
俺の全てをお前に捧げたいんだ。
『ばーか、知ってるよ。』
こんな言葉でしか返せない俺だけど。
お前のことは、深く深く愛している。
『もっと知っててね!』
ああ。
もっと知る事にするよ。
いつかお前を貰いうけるのだ。
俺に陽の暖かさを教えてくれた、光太郎をこの腕に。
『分かったよ。月曜に教えて貰うさ。』
早く大人になれ。
そして、一緒に暮らそう。
な、光太郎。
お前だけを愛しているよ。
とある日の朝。
俺は幸せで、天にも昇る気持ちなんだ。
付き合ってくれて、ありがとう。
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