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新しい、いちにち。
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時間は少し遡る。
入学式は、つつがなく進行中。
小夜は隣に座った光太郎くんの足を軽く叩いた。
ビクッ!!!
寝ちゃダメでしょ。
慌てて背筋を伸ばした光太郎くんに苦笑する。
光太郎くんの首に、キスマークが残っていた。
きっと、山下さんの仕業。
眠そうな目は、昨晩の行為の証なんだろう。
実を言えば、おれも眠い。
だって、おれもエッチしたんだもん。
大人だから寝ないだけ。
理事長先生、校長先生からのお話を拝聴し、校歌を聴いた。
いよいよ、入学したんだって実感した。
静まりかえった会場で、光太郎くんのお腹がギュルギュル鳴き出す。
自然現象とはいえ、面白すぎる。
素知らぬ顔を続けながら、号令に従い起立して礼をとると、入学式の閉式が宣言された。
『懇親会会場に移動されてください。』
マイクで促されると、一斉にみんなが動き出した。
「光太郎くん、行こうか。」
「うん!」
「お腹空いたね。」
「もう、お腹ぐうぐう鳴ったッ!」
ふふ、知ってるよ。
「ダメだよ、式の間は起きてなきゃ。」
「えへへ。頑張ったんだけど、落ちちゃった。」
だってね、今日、大輔さん休みだから。
ついつい昨日の夜は新しいことしてしまった。
自分の体重で奥まで入っちゃって、気持ち良くて気持ち良くて、遅くまでイタシてしまった。
大輔さんは今日は家で待っててくれている。
懇親会が終わり次第、速攻で帰って甘える予定なのだ。
「山下さんの顔は大丈夫だった?」
「なんかね、今は黄色のアザになってて、毎日ファンデーション塗って出勤してる。」
あー・・・だよね。
とんだ災難だったパンツ事件。
おれも久しぶりに人様のソコも見てしまった。
衝撃すぎて、たぶん一生忘れない。
トンプソンさんも必死だった。
大切な恋人が裸に剥かれてしまうと思ったのだから。
この日一番の不幸だったのは、山下さんだ。
それでも、元はと言えば光太郎くんの脳内変換のせいで引き起こされた事件のため、穏やかに気持ちを収めてくれた。
「痛そう・・・。」
「痛みは殆ど無いって言ってた。歯が折れてなくて良かったよ。」
懇親会の会場は、ここを出て裏手にあるホテルで行われる。
たくさんの人とお話して、ここで仲良くなりたい。
そう思いながらホテルに入った。
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