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急き立てる。
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これには、キタ。
柄にもなく、泣きそうになった。
光太郎は、ちゃんと感じていた。
俺のやる事を見て、俺の後押しを感じながら、毎日、その一歩を踏み出す勇気をため込んでいたのだ。
「・・・頑張ったな。」
そう言うと、光太郎は はにかんだ。
「大輔さんが居てくれたから。大輔さんと出逢えてなかったら、まだおれは、縮こまったまま何も出来てなかったんだ。」
立ち上がって、光太郎を椅子ごと抱きしめた。
「光太郎、」
ありがとう。
お前が、ここに来なければ逢えていなかった。
俺も一緒だ。
お前に逢えたから、俺も家族と逢う気になったんだ。
「お前のことが大好きだ。」
「俺も・・・。」
踏み出す勇気を与えてくれた互いを、一生大切にしたい。
この、急き立てるような甘い熱情は何なんだろう。
無性に、今、抱きたかった。
「・・・帰ろう。」
「うん。」
時計を見ると、ちょうど改装業者も帰り支度をしている頃だ。
「お前を抱きたい。」
そう囁くと、光太郎は俺の背中をギュッと抱きしめ返した。
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