アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
不信感side萩野にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
不信感side萩野
-
最近、春の様子がおかしいと思う。
いつからだったか、名前で呼んでくれるようになって、一緒に帰るようになって前よりも近づくことができたと思っていたのに。
春が俺を避けるようになった。
4.5日前に、いつものように一緒に帰ろうとしたら急に用事ができたと走り去ってしまった。
それから連絡を入れても、「大丈夫」の一言で、完璧に避けられていると言うわけではない。
だがどうにも違和感が拭えないでいた。
しかもその日以来、帰る前に必ず「今日も一緒に帰れません。ごめんなさい」と連絡が来るようになった。
萩野「……なぁ広瀬。どう思うか」
広瀬「うーーん。春くんがねぇ………、あんまり考えづらいと思うけど」
萩野「…………ふむ」
俺は急遽春と仲のいい広瀬に相談することにした。
広瀬は顎を手に当てて悩むような仕草をした。
広瀬「春くんの身近で何か起きたとか……?お家の用事とか…………?」
萩野「…………ふむ」
広瀬「いずれにしても、あの春くんが萩野を避けるなんて滅多にしないと思うよ」
萩野「……………………ふむ」
広瀬「ちょっと、辛気臭い顔しないでよ似合わないんだから」
萩野「……すまん。もうちょっと探ってみるか…」
____________________________________
午後の授業は別教室のため移動していた。
そんな時、見慣れた後ろ姿が見えた。
……………………春?
俺は久しぶりに春を見られたことが嬉しくて、少し近づいた。
………………?
…………春、ちょっと痩せた…?
斜め後ろから覗いた顔は、前の花のような覇気は無く、瞳は沈んでいた。
………………春。
やっぱり、春は何かを抱えている。
だから俺は今は春を待ってあげようと思った。
春から何か言ってくれるのを待ったのだ。
何故もっと早く対処してあげなかったのかと後悔した。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
78 / 107