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吐き出された想いにしおりをはさみました!
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吐き出された想い
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「…寒く…ないのかよ」
その言葉に高支那が振り向く。
目線がかち合う二人。
タケルは息を呑み、思わず目を逸らした。
長谷部の屋敷での一件をどうしても思い出してしまうからだ。
あの地下での激しい絡み合いを――
タケルは恥ずかしさのためか、気まずさのためか、まともに高支那の顔を見ることが出来ない。
「…ここは…どこだ?」
視線を逸らしたままタケルが問うと、高支那はまったくいつもと変わらぬ冷めた声で答える。
「地元の知り合いの別荘を無理言って一晩貸してもらった」
「そう…か」
タケルはそれだけ言うと、間が持たないためか、またベッドへと戻ろうとした。が、その時――
「待て」
高支那が突き刺すような瞳でタケルを見据えてきたのだ。
そして手にしたタバコをそのまま握り潰し捨てると、ゆっくりとタケルの方へとやって来る。
タケルは一瞬ドキッとし、一歩後退り身構えた。
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