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18歳以上ですか?
女顔にしおりをはさみました!
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女顔
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初めてはいるお洒落なお店に緊張し、固まっていると、先輩がおかしそうに笑って頭を撫でてきた。
「....!っな、なんですか....?」
上から降りてきた手にびっくりして思わず後ろにさがる。
「あぁ、わりぃ、ついな。緊張してるように見えたから。」
「っあ....こ、こういうお店初めてきたんです....」
「そうか、だからそんなにガチガチに緊張してるんだな。」
そんなに緊張しなくても大丈夫だ、といって豪快に笑う先輩。
「っで、でも....まわり綺麗な人ばっかりだし....カップルも多いし....男ふたりじゃ浮きませんか....」
「大丈夫だろ、お前華奢だし女顔だし。男には見えねえと思うけどな。」
そういう問題か....?
というか華奢なのも女顔なのも自覚あるけどこう面と向かって言われると少し悲しくもなるな。
別にこの顔に生まれたくて生まれたんじゃない。
ただ、昔から母親の幼い頃に瓜二つだと言われ続けていたからこのまま成長したら母のようになるのだろうか。
母は綺麗な人だった。
大好きな母に似ることは嬉しくもあるが、これ以上なにかトラブルを起こすのも嫌だ。
というか化粧もしないで女の子に見える程女顔だろうか....
「僕ってそんなに女の子っぽいですか....?」
「おう、かなりな。お前基本的に言葉遣い丁寧だし、動きもなんか上品なんだよな。座っても足閉じてるし、飯食う時も俺みたいにガツガツしてねえし。見た目が女っぽいってのもあっけど言動も女っぽい気がする。」
そんなにか....意識はしていないのだけど....言葉に関しては先輩相手だからっていうのもあると思う。
でもご飯とか....その辺はもう幼い頃から何も変わっていないからな....
「そこまでですか....ちゃんと男なんですけどね....」
「まぁ、部活の時とかは普通に男だなと思うけどな。お前は色々条件が重なりすぎてんだな。きっと。」
「条件....ですか....?」
「あぁ、服装もシンプルでユニセックスのものが多そうだし、言っちゃ悪いけど身長も女子でいてもおかしくない。それに声も結構高ぇから少し声の低い女子に聞こえなくもない。そしてなにより華奢だ。」
....改めて聞くとそんなこと思ってたのか。まぁたしかに女の子と間違われることも多いし、なんならそのせいで拗れたこともある。
それにしても多いな....もう....やだ....
ちゃんと男なんだけどな....
「思った以上にありました....僕ってそんなに女の子っぽいんだ....」
「おう....そんな落ち込むなって、お前顔可愛いし彼氏はさぞ嬉しいだろうよ。」
....別に....真は僕の顔が好きなわけじゃないと思うけど....
「そう....ですかね....?」
「おう、お前はその辺自信もっていいと思うぞ。女顔にしろなんにしろ顔がいいのは変わんねえし。」
そうなんだ....
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