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殺すことなんてできない(黒バス)にしおりをはさみました!
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殺すことなんてできない(黒バス)
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気が付いた時には、必ず君を目で追っていて
君と拳を合わせると、心臓が壊れそうな程ドキドキする
そんな僕は、おかしいですか。
………………………………………………
「…なぁ黒子、俺さ、告白されちまった。どうしたらいい?」
昼休み。何処かから戻ってきた火神の第一声に、黒子は無表情の下で酷く動揺していた。しかし死にそうな程顔を青くして、涙目で縋ってくる彼を、振り払うことができない。そうでなくとも火神が困った時には、なんだかんだ言いつつも手を差し伸べてきた。だって断れるはずがないのだ。彼のためになることはなんだってしてあげたいと思ってしまうのだから。
「どうもこうも……その子とは付き合いたいんですか?話はそこからでしょう」
「……付き合いたいも何も、相手男なんだよ……。いやアメリカにもそういうのいたし、別に偏見はねぇけど……でも自分がそう見られるのはちょっと、なぁ……」
ずきり、と胸の奥が痛む。そうか、そうだ、それが普通だ。おかしいのは自分の方だ。改めて気付かされ、何とも言えなくなってしまう。目元が熱くなるが、無表情の仮面で無理矢理押し殺した。
「……いや、こんな話急にされたお前が一番嫌だよな。悪い」
何も言わない黒子に何か思うところがあったのか、火神が困ったような笑顔で謝った。更にはそのまま去っていってしまうものだから、引き止めることも叶わなくて。あぁ、なんて無力なのかと黒子は独り呟いた。彼のためになら、なんだってしてあげたいのに。そう思っていることさえ、異常だと知っているけれど。
この想いは叶わない。今の火神の様子で確信した。でも、せめて想い続けていてもいいですか。だって、だって、
この想いは、殺すことなんてできない。
(初恋は叶わないなんて、誰が言い出したのか)
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