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18歳以上ですか?
この気持ちは恋ですか? yzzm リクにしおりをはさみました!
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この気持ちは恋ですか? yzzm リク
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これはもしもの話のさらにもしもの話。
*****
柚希「あ、ゾムさん!こんなところで何してるんですか?」
ゾムはトントンに用があり、執務室の前に来ていた。
そこで、ある人物に会う。柚希である。
ゾ「あ、ゆ、柚希。ちょっとトントンに用事があってな」
ゾムは急に声を掛けられたことに驚き、少しだけ動揺してしまう。
別に他の人なら驚いたりはしないはずなのだが、柚希が声をかけて
くるときは急に心臓が本当の動きを忘れたように大きく動き出すのだ。
ゾムはこの現象が分からないままなのだが、別に不自由なことは
特にないので今の今まで放っておいている。
柚希「そうなんですね。」
ゾ「そういう柚希はなんでここに?」
柚希「僕はトントンさんに書類渡しに来たんですよ~」
ゾ「え!?もう終わったん!?」
柚希「はい。いつも早めに終わらせてますので」
そういうと、柚希はニッコリと笑った。
書類を早く終わらせるのは別に悪いことではないのだが、ゾムは
トントンが今回の柚希の書類は多すぎたかと申し訳なさそうに
しているのを見ている。
トントンがそういうほどの量のはずなのに、柚希はそれを期限より早く、
いや、もしかしたら渡されて三日も経たないうちに仕上げている
のではないだろうか?
柚希「それじゃあ、僕はトントンさんに書類を渡してくるので......。
?、どうしたんですか?」
柚希が執務室に入りかけたその時、急にゾムに袖をつかまれ、
動きを止める。
別に柚希からしたら、これくらい振りほどけないほどではないのだが、
今はそこまで急いでいない。
ゾ「なあ、柚希。疲れてない?」
ゾムは柚希の腕をつかんで自分に向かせ、自分より高い身長の
柚希を少し上目遣い気味に見る。
ゾムは別にそんなことをしている自覚はないのだが...。
柚希「え、あ、え、えっと。大丈夫ですよ?」
ゾ「...そうか。辛くなったらまた、俺に言ってや!」
柚希「あ、はい。わかりました。ありがとうごさいます。
それじゃあ、僕、書類渡しに行くので。」
ゾ「あ、引き留めて悪かったなー。」
柚希はゾムを背にし、扉をノックする。
その後ろ姿は顔は見えなかったが、耳が赤くなっていた。
しかし、ゾムがそれに気付くことはなかった。
そのかわり、ゾムは確かに大きく動く心臓に気付く。
ドクンドクンと1つ1つの音が大きくて、今にも柚希に伝わって
しまいそうだった。
ゾムは考える。これはなんなのだろうと。
それが何なのか分かろうとして出てきた言葉。
ゾ「........恋?」
*****
ゾ「なあなあ、柚夏。」
柚夏「はい、はいははいはいはい!!!なんでっしゃろか!」
その時は柚夏と訓練所で対決をして、休憩をしているときだった。
ゾムは柚夏になんとなく問いかけてみる。
柚夏はいつも通りの元気のよい反応を示した。
あんなに動いた後なのに元気なものだなとゾムは思いながら
次の言葉を言うことにした。
ゾ「恋ってどんなのなん?」
あの時に感じた感覚は本当に恋なのか確かめたかった。
それが恋と形容するべきものなのだとしたら、希望なんてものはない。
柚夏に聞いた理由はこんな性格だが、一応容姿はいいほう。
というより完全に美形と言わざるを得ない。
だから、告白の一つや二つされたことはあるだろうし、
恋だってしたことあるはずだと思ったからである。
柚夏「こい?こい~?こいってお魚ー!」
ゾ「いや、そっちのこいじゃなくて、その、好きとかそういう。」
柚夏「そっかー!えっとねー!わっかんない!!」
ゾ「え?;」
柚夏は満面の笑みで答える。
そんなの予想もしていなかったゾムは困惑したが、柚夏だから
ありえることなのかと納得した。
しかし、どうしたものか。
恋がどんなものなのかわからなければどうすることもできない。
悩んでいると、柚夏がまた口を開いた。
柚夏「でもねでもねー!多分ねー!一緒にいたいって思えて、
その人の事を考えると嬉しくなったり悲しくなったりしちゃうんじゃ
ないかなー?」
ゾ「なんで、そんなことわかるん?」
柚夏「んー、なんとなくー!」
柚夏は一瞬考える素振りをしたが、満面の笑みに戻り、誤魔化された。
柚夏「もしねー、好きなら好きって言ったほうが良いと思うー!!」
ゾ「いや、でも...」
柚夏「だいじょーぶ!!柚夏がほしょーするよ!...それに、もし
本当にその人が好きなんだったら早めに言いに行ったほうが良いよー!」
柚夏は見透かすようなそれでも満面の笑みでそういう。
その言葉はまるで魔法でもかけているみたいにゾムの自信をつける。
ゾ「せや、な!俺、ちょっと行ってくるわ!」
柚夏「あいあーい!!」
ゾムは走り出す。
行く場所は決まっていないが、あの人がいる気がする場所。
いつもは分からないが、今のゾムにはそれが分かる気がした。
その様子を未だ笑みを浮かべ、見ている。
柚夏「真っ暗闇兄さんにならなきゃいいな~♪」
結果は見えているはずなのにそんなことをつぶやきながら...。
*****
ゾムは走って走って、勘にまかせて走った。
そして見つけたのは柚希の後ろ姿。
ゾ「柚希っ!!」
柚希「へ?え!?ゾムさん!?どうしたんですか?なんで走って...」
ゾ「あのな!柚希!その、俺、柚希の事好きなんや!」
柚希「え、す...き?」
ゾ「こんなの可笑しいかもしれん、男通しなのに恋愛的に好きで...
やけど、これだけは言いたいんや!俺は柚希が好きや!!」
言い切ったゾムは恋が終わったことを覚悟して目を瞑る。
次にかけられる言葉は「気持ち悪い」とか「近寄らないで」とか
そんな言葉なのだろうか?それとも何も言われずに距離を
置かれるのだろうか?
ゾムは次に投げかけられる悲惨であろう言葉をただ待ち続けた。
しかし、そんなものは来なくて、代わりに来たのは
ゾ「っ!?」
抱きしめられる感覚だった。
ゾムが驚きで目を開けると、柚希が抱きしめていた。
柚希「俺も。俺も好きです。」
ゾ「ほっ、ほんまに!?」
柚希「本当ですよ。嘘つく必要なんてないんで。」
抱きしめから解放されたゾムが柚希の顔を見ると、
その顔には嬉しいような恥ずかしいようなそんな感情が見て取れた。
柚希「ゾムさん。俺と付き合ってください。」
ゾ「!、喜んで!」
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みらん>お待たせしました!!割と長くなりました!リクエストしてくださったユルさん、ありがとうございました!!(人''▽`)ありがとう☆
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