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アドバイス
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中田side
冬夜のやつ、またなにか悩んでるな…。
接客する冬夜を見て、厄介だな…と頭を抱えそうになる。
「マスター、注文いい?」
「ああ、ただいま」
これは何があったか聞くべきか...。
「冬夜」
店を閉めたあと、冬夜に近づく。
「お前、またなんかあったろ」
冬夜はぼーっとした顔で床をほうきで掃いていた。
「...えっ、」
「見てりゃわかるわ...なに、何があったんだよ」
ったく、しょうがねぇ…聞いてやるよ。
「...丈さんって、好きな奴いる?」
...予想外の質問だな。
冬夜はほうきの柄を弄り回しながら、なんでもない事のように聞いてきた。
...こいつ、保健医のことが好きなんだな?
...多分、そのことを上手く口に出せねぇってわけか。
「...早く告白しろよ」
「...っはぁっ!?...なんでっ」
「分かるに決まってんだろ。俺をなんだと思ってる」
冬夜は不満そうに唇を尖らせた。
「タイミング掴めねぇし...」
「知らん!いいか、今はあの保健医はお前のことを好きだっ言ってくれてるかもしれねぇよ?でもこっから先、保健医を狙っている奴が出てくるかもしれねぇ」
「っ、」
冬夜の顔が、歪む。
そうだぞ、そういう事だ。
タイミングとか言って逃げてんじゃねぇよ。
冬夜、お前はもう何でもかんでも見て見ぬふりするんじゃダメだ。
「ま、告白しても振られっかもな」
「えぇっ......」
さらに泣きそうな顔をする冬夜に、笑いが込み上げてくる。
...やるじゃねぇの、保健医。
コイツのこんな顔、初めて見たわ。
「やるだけやってみろよ。お前、頭いいから分かるだろ」
大丈夫、振られることはまずねぇよ。
「おやすみ」
俺は、頭を抱える冬夜を置いて、カウンターの奥のドアを
閉めた。
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