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18歳以上ですか?
11にしおりをはさみました!
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11
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確かに紅輝はかっこいいと思う。性格も。
でも俺は、
「灰凌かっこいいもんな、天然だけど」
「…天然じゃないってば!っていうかかっこよくないし!」
「菱沼、天然なのか?」
「そう、天然だよ!昨日なんて自分の部屋なのにノックしてきたし。俺お客さんかと思ったもん」
「え、だってそれは、人がいたらノックするでしょ」
あれ、もしかして昨日、俺が扉をノックしたから藍野先輩は笑っていたの?
「自分の部屋だったらノックしないな」
「だよね」
「真面目でもあるのかもな」
「うん、それはあるかも」
なんて話していれば緑のネクタイをした生徒が1人教室へ入って来た。
「みなさんおはようございます。僕は生徒会会計の帆風青弥(ほかぜ はるや)です。これから入学式ですので、体育館へ案内します。出席番号順に廊下に並んでください」
体育館に向かい、新入生が全員入場し終わったところで、入学式が始まった。
こういった式はやっぱり退屈だ。
校長先生の話やら、生活指導の先生の話やら、だらだらと話されても全く頭に入ってこない。
かと言って隣の人とお喋りする訳にもいかないので、ぼーっと壇上を見つめていれば、生徒会役員の紹介となった。
「あ…」
藍野先輩だ。
壇上に上がってきた先輩を見つけた。
目が合って微笑まれて、ドキッとした。
俺の心臓が昨日からおかしい。
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