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18歳以上ですか?
62にしおりをはさみました!
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62
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「藍野先輩…」
「聞いて欲しいんだ…」
「あの…」
「菱沼くん」
「っ…」
手首を掴まれた。
「文化祭は楽しめた?」
俺はコクコクと頷く。
「そう。じゃあ、もう寮に帰ってもいい?」
「っ…先輩?」
「荷物は?」
「あ、教室に…」
「持ってきて」
有無を言わさない言い方に俺は頷いて、教室に入って、まだいるクラスメイトには一言謝り、鞄を持って教室を出た。
「行こうか」
歩き出した藍野先輩は、俺の手首を再び掴んだ。
「先輩…」
それから寮に着くまで藍野先輩は一言も話さなかった。
そして上へ上がっていく。
308号室を通り過ぎる。
「えっ、あの、先輩?どこに…」
「寮の部屋移動したんだ」
「え?」
「それも話すから」
寮の部屋の移動?
そして先輩は301号室の前に立ち、鍵を開けた。
先輩は先に部屋の中へ入り、俺のことも入るように促した。
中に入ると、荷物は既に整理されていた。
寮の部屋を移動してから日数がそれなりに経っているのかな。
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