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18歳以上ですか?
125にしおりをはさみました!
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「ふっ、灰凌は泣き虫だね?」
「っ…うぅ…」
直澄先輩は笑いながら、俺の頭を撫でた。
「俺が灰凌のこと突き放した時に、諦めないでいてくれてありがとう」
必死に首を振り、ぎゅっと背中に回した手に力を込める。
「直澄先輩こそ…俺のこと、受け入れてくれてありがとうございます…」
「ありがとうって言ってばかりだね」
「ふふっ…そうですね」
笑い合っていると、ガチャと扉の開く音がした。
「そろそろここ締めるから…」
と新しい寮長が言った。
「あぁ、ごめん。戻ろう灰凌」
「は、はい」
テラスを出て行く直澄先輩の後を追いかける。
こちらを見る寮長と目が合った。
とても穏やかにこちらを見ていて、首を傾げた。
「直澄先輩、新しい寮長と知り合いですか?」
「うん、三年間同じクラスだよ」
なるほど。
色々知ってるから、あんな表情してたのかな。
「灰凌どうする?」
「ん?」
「俺の部屋に泊まる?」
「えっと…」
どうしよう…
何も考えてなかった…
でも最近、泊まってばかりだし…
「今日は、自分の部屋に戻ります」
「ん、分かった。じゃあ部屋まで送るね」
直澄先輩に部屋まで送ってもらい、別れた。
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