アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか？
風邪2にしおりをはさみました!
- 文字サイズ：
- 行間：
- 背景色：
- しおりがはさまれています
-
風邪2
-
hrn.side
バンドの練習日、いつも早めに来てるみかるくんが時間ほぼぴったりに顔を真っ赤にしながら来た。
かわええなぁ…
どうやら寝坊して走ってきたらしい。
どうりで可愛い寝癖がついてるわけだ。
午前中の練習を終え、みんなでご飯食べに行こうと話してたら、どうやらみかるは忙しいらしくて。
みかる無しで四人で食べに行く気にはならなくて、お弁当を買いに行くことに。
カッコよく奢ってあげようと思ったらおにぎりだけでいいらしくて。
おにぎりを渡すとお金を返そうとしてきたので、拒否した。
作業しながらちびちびおにぎりを食べるみかる。かわええ…
えっ？可愛い言いすぎ？いやかわいいんやからしょうがないやろ。
でもおかしいな…顔赤い。朝は走ってきたから顔赤いんやろと思ったけど…
〈フジ、みかるの顔赤ない？〉
俺はフジにラインをした。するとすぐに既読がついた。
〈今ね、フルコンさんとその話ラインでしてた。ゆげぽも言ってた。〉
やっぱみんな思っとったのか。
〈今日みかるんち泊まりに行かない？〉
〈賛成！押しかけようw他の二人にも言ってみる。〉
よし、これでいいか。
そう思った俺がバカだった。このときもう練習を止めていれば。
午後の練習が始まった。
事件が起こったのは完全幸福サレンダーを合わせているときだった。
いつもどおりゆげぽが一番を歌い上げいざサビに。みかるくんのハモり好きなんよね。
あれ…？サビのみかるくんのハモりが聞こえないなぁ…
するとキーボードの音が途絶えた。
一回止めようかとゆげぽと目を合わせたときだった。
がしゃん！！！！！
スタジオ中に大きな音が響いた。
俺の真後ろから…
振り向くとみかるがキーボードの下敷きになって倒れていた。
｢｢｢｢みかる(くん)！！｣｣｣｣
痛いはずなのに、いつも転んで涙目になってるみかるくんなのに、様子がおかしい。
｢ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい！！！風邪なんて引いてごめんなさい！！悪い子でごめんなさい！！！｣
急に大泣きし始めた。
｢｢｢｢えっ…｣｣｣｣
｢ごめんなさいごめんなさい｣
そう言って謝り続けるみかる。こんなみかる初めて見た。
｢みかるくん、落ち着いて、とりあえず怪我したりしてるから医務室いこうか。｣
フジが優しくみかるにはなしかける。
キーボードを起こしみかるを起き上がらせようとしたとき…
｢やだやだ！！ごめんなさい！！許して…！！いい子になるから！！ごめんなさい！！お願いします殴らないで…！！｣
殴るって…そんなことするわけ無いやん。
｢みかる、落ち着いて。俺らはそんなことせぇへんし、怒ってない。風邪引くなんて悪いことやないから。｣
みかるの目は焦点があってない。
するとみかるは急に糸が切れたように意識を失った。
｢とりあえず俺とフルコンさんで片付けと支度しておくから、二人はみかるを連れて医務室行ってくれ。｣
冷静なゆげぽの指示で、俺がみかるを背負い、フジが先に医務室に行って事情を話した。
とりあえず、血が出てるところの止血や、痣ができてるところに湿布を貼ってもらったり、倒れたときに頭を打ったらしくて、その処置をしてもらった。
｢あの…みかるは…｣
『ただの風邪だと思いますが、今熱が9度後半程ありまして、とりあえずは帰ってもらって大丈夫です。
ですが、もしこのまま熱が下がらないようであれば、病院に行って点滴の必要があります。
怪我の方は、頭を打って軽く脳震盪を起こしてます。それと、左手首の捻挫ですね。他は打撲です。』
ただの風邪…けどそれであんなに取り乱すか…
｢みかる、すごい大泣きしたんです。ごめんなさいって、許してって、殴らないでって…｣
『もしかしたら過去に風邪による出来事で、トラウマなどがあるかもしれませんね…どちらにしろ、目が覚めるまではそばにいて上げてください。』
トラウマか…
まぁ最初から泊まり込む予定だったから、絶対にみかるから目を離さないようにしよう。
支度を終えたゆげぽとフルコンさんが医務室に来た。
フジの車にみんなで乗ってみかるの家へ。
なぁみかる…どうしたんや…
みかるの家の合鍵を使って家に入る。するとみかるの家らしくない程物が散乱していた。
みかるを布団に寝かせ、散乱してるものを片付ける。
何時間経ったんだろうか。
みかるが目をさました。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
40 / 49
