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第2章 22
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初めての発情期に、初めてのアルファとのセックス。
これ以上無いという程の快楽の代償は、余りにも大き過ぎる。
アルファと番えるのはオメガだけーーー。
しかし、
綾人は唯のオメガでは無かった。
ベータ同士から稀に生まれる、
所謂、『下等種のオメガ』なのだ。
そんな下等種のオメガが、アルファと性交したなどと、
口が裂けても声高に言えはしないーーー。
アルファは由緒正しいオメガとしか混じり合わない。
きっと、大河も勘違いしてしまったのだろう。
まさか下位種のオメガがあんな所に居るとは思わない。それほどベータ同士の間で生まれるオメガは珍しいのだ。
ーーバレてはいけない、誰にも。
ーーバレてしまえば…、
きっと、上流階級生まれのオメガ達、いや。全世界の人々が許さないだろう。
それほど、アルファという種は特別で、希少なのだ。
オメガ達はそんな数少ないアルファ達を取り合っている。
アルファはオメガよりも人口が少ないのだから当たり前だが、そこに下位種のオメガが出しゃばったなどと噂でも立てば綾人は終わる。
それが分かっていたから…、
ーーー震える身体を抱きしめて、まだ暖かい精液の残る自分のお腹を優しく包み込んだーーー。
ーーーああ…、分かる。
ーーー大河…。僕、貴方の子供を孕んだよーーーー。
タクシーが走るその緩やかな振動に身を委ねながら、綾人は静かに頬を濡らしたーーー。
第2章 神がきえた日_________
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